LGBTの家族と友人をつなぐ会ブログ

レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの家族や友人による会のブログです。

第58回神戸ミーティングのご報告です。

2013年08月07日 | Weblog
7月28日(日)、宝塚大学の日高庸晴さんをゲストスピーカーにお迎えして、第58回神戸ミーティングを行いました。参加者は25名で、初参加は7名でした。

「教員6000人のセクシュアルマイノリティに関する意識調査の結果から」というテーマのもと、アンケート調査のさまざまなデータを見せていただきました。詳しくは後日データを発表してくださるそうですが、印象に残った内容を幾つかお伝えしたいと思います。

日高さんはエイズ対策からゲイ男性の実態調査をしてこられましたが、その中で学齢期に大きな課題があると実感したことから、今回、教員・保健士・臨床心理士に対する実態調査と研修を行うことになったそうです。
協力を得るまで何度も教育委員会などに足を運んだ際、なかなか首をたてにふらない職員とかみ合わない議論が多々あったそうですが、そのかみ合わない議論をした職員も見送りにきたエレベーターの前で「以前、そういえば当事者だったのではないかと思える生徒がいました」と、ふと先生の顔になる瞬間があったとのこと。
実際に、出身養成機関で同性愛などについて学んだという先生は10%以下。先生になってからの研修で少しは増えるものの、30%の先生は独学で学んでいるそうです。また授業で同性愛に触れたことがある先生は10%ですが、触れたことがない理由は「文科省の指導要領にないから教えない」いうだけでなく、「よく知らない」「必要性を感じない」などの理由も多く、先生を責めるよりしくみ自体を考えなければならないということでした。養護の先生や保健体育の先生など、性に触れるチャンスがある特定教科の先生だけでなく、雑談の中でもニュートラルに話せるようにすべての先生が学ぶ必要があり、今回の調査で先生方の実態を知り、知識を得る機会がなかったという先生方に研修を実施することで、さらには子どもにどう教えるかという指導案作りにまでつながることを期待したいとおっしゃっていました。

また最後に、何もしない自治体でも、当事者が声を届ければ必ず記録には残されるので「当事者のニーズが見える」ようにするためにも、声を届けることが大事だというお話もありました。これは先日のブログでご紹介した兵庫県知事選候補へのアンケートの回答からも見えるのですが、兵庫県では自治体に当事者からの苦情や相談は上がっておらず、困っている当事者が見えない、つまり対策の必要性がない・・・ということになっているようです。ここもまた知事を責めるより、声を届けよう!ということですね。

初参加者の中には養護の若い先生方もおられ、学校現場ではやはり「学びたい」という先生方の要望もあるのだと感じました。このような先生方が増えていくことを願いつつ、これからもつなぐ会に届いた声を政治に、行政にどんどん届けていかなければ!と改めて思いました。



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第57回神戸ミーティングを行いました。

2013年08月07日 | Weblog
6月30日(日)第57回神戸ミーティングを行いました。参加者は18名、初参加は2名でした。

まず会から、5月に関西学院大学で講師を務めた授業の報告がありました。印象深かったのは、授業後のレポートで「もし自分の子どもにカミングアウトされたら?」という質問について、「受け入れにくい」と答えた人が以外と多かったということ。自分が理解できていて、友人のカミングアウトは受け入れられても、わが子となると難しい・・・社会の中に見られる偏見は、20代の若者にもまだまだ影響を及ぼしているのかと考えさせられる報告でした。「正しい知識が必要」「メディアに偏見の要因がある」という声もあったそうです。詳しくは後日ご報告できればと思います。

ある地域の男女共同参画の方が、その地域で活動している当事者の方と一緒に来てくださいました、地域では勉強会なども行っているとのこと。ご一緒に初めてミーティングに来てくださいました。当事者の方の働きかけでこうして学びの輪が広がっていくのだな・・・と希望を感じました。さてみなさんの地元の男女共同参画はいかがでしょうか?働きかける価値はありそうですね!

またあるスクールカウンセラーの方が学校での研修会を行ったというお話もありました。無表情で反応のない先生方だったとのこと。それでも今後何校かの依頼が続いているので頑張りたいとのご報告でした。以前私がお話に行かせていただいた学校にも、無表情な先生、おられました・・・(汗)でもそんな先生も、どこかでこの研修が役立つときがきっとあるはず!と信じて耐えました(笑)これからも研修、頑張ってくださいね!!

もうお一人、初参加のお母さま。父親には話せないという息子からのカミングアウトを一人で背負いながら、「悩める子どもにどんなふうにアドバイスしたらいいか・・・?」と参加してくださいました。お母さまも誰かと不安な思いを共有したかったことでしょう。みなさんといろいろな思いを交換できました。
当事者のみなさん、一人の親にだけカミングアウトするときは、「つなぐ会」を教えてあげてくださいね(笑)


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