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LGBTの家族と友人をつなぐ会ブログ

レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの家族や友人による会のブログです。

第38回神戸ミーティングのご報告

2011年02月05日 | ミーティング

1月23日(日)、第38回神戸ミーティングを行いました。参加者は25名。初参加は2名の友人と当事者の方。新年初のミーティングということで、みなさんとゆっくりと意見や情報の交換をすることができました。いくつかご紹介します。

 

あるMTFの方からのお話です。トランスジェンダーの方々の就職や職場環境が問題になることが多い中で、この方は休職して男性から女性に変わられ、同じ職場に復帰して以前と同じ仕事をしておられるそうです。最近上司から「心配したこともあったけれど、外見は変わっても本質的には何も変わっていないので大変安心したよ」と言われたとのこと。この上司の言葉には、周囲の人たちが抱える心配と共に、その解決の糸口が見えるように思いました。私たちはともすれば外見に惑わされるものですが、本質を見る、そして長い目で見ることが、やがては理解につながるということです。でもこんな理想的な職場でお勤めのこの方も、親には未だに理解してもらえないとのこと。まだまだ難しい現実もあります。 

 

友人として参加してくださったお二人の青年。お一人は親が外国人であることによって小・中学校時代いじめに合い、また貧困の問題にも関心を持つようになって、現在はある労働組合で活動しているとのこと。さまざまな問題の当事者や関心のある若者を集めて交流会を持つなど、自分の周辺から社会を変えていきたいということで参加してくださいました。この方に誘われて参加してくださったもう一人の青年は、音楽を通して差別や偏見に向き合いたいと。親が耳に障害を持っていたことでいじめにあい、その経験から自分は偏見を持ちたくないと思うようになったとのことでした。障害がある・・親が外国籍だから・・・・そしてLGBT・・さまざまな理由でいじめは繰り返されているのですね。悲しいことです。それでも自分の苦しみを乗り越えて社会を変えていきたいという意志を持つに至ったお二人の若者のお話に、希望を感じました。

 

後半は、あるお母さまから「当事者のみなさんが親に何を望んでいるか、教えてほしい」という質問が出て、当事者のみなさんからいろいろなお話を伺いました。あるレズビアンの方のお話です。17歳のとき彼女ができたけれど、家はパニックに陥った。その時から28歳までは男性と付き合った。その後カナダに行って彼女ができ、自分の幸せを伝えたい、そして認めてほしいと思い、電話で話した。17年前のクッションもあってか「よかったね」と言ってくれた。帰国後彼女を招待したとき、母は友人として彼女を迎えた。その後母がクローゼットに入っているかどうかわからないけれど、母には彼女ができたことを残念に思ってほしくない・・とのことでした。

また別のMTFの方からは自分が女性になって職場では理解されているものの、家ではまだ「兄」という存在のまま。家に帰るときは服装にも気をつけているとのこと。また別の方からはカミングアウトはしたものの、親はカミングアウトされた時のままかもしれない・・というお話がありました。

 

みなさんのお話を伺っているとやはり親に理解してほしいと願いつつも、そこから話が進めにくい、親の側も聞きにくい、などの「遠慮」にも似た壁があるようにも思えました。

相手を傷つけたくない、だからこそ言葉を選びつつ、話が進まない・・というのが現実かもしれませんね。カミングアウトしたときに「人間は多様な性を持って生まれてくるんだよ・・」などと言わなくても親が「うちの子はそうだったのか・・」と理解できる社会であるべきなのですが、偏見に満ちた社会で育ってきた親世代。なかなかそう理解は早くありません。カミングアウトと同時に性に関する正しい知識を渡してあげることも、まだまだ必要だと思います。そんな時は「カミングアウト・レターズ」や「つなぐ会」を、どうぞご利用くださいね!!(笑)

 

この日初参加の当事者の方は70代とのこと。とてもおしゃれで若々しいステキな方で、せつない恋のお話を聞かせてくださいました。このように年代もセクシュアリティも立場もさまざまな「つなぐ会」。どうぞ今年もよろしくお願いいたします!

 

 

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