LGBTの家族と友人をつなぐ会ブログ

レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの家族や友人による会のブログです。

第24回ミーティングを行ないました。

2009年03月03日 | ミーティング
第24回ミーティングを行ないました。25名の参加者でした。初めての方、お久しぶりです・・という方、いつもご参加くださる方、様々な立場で応援してくださる友人の方、そしてなんと今回は親と家族が9名集まりました。増えてきました、親、家族軍団!!(笑)

まずご紹介したいことがあります。じつは2月12日、大阪府立池田高校が60分の性教育の授業に是非LGBTの当事者の方々を・・と声をかけてくださったのです。ある友人からの間接的な依頼だったのですが、阪大のLGBTサークルとおとめ会のご協力で、5名の大学生・大学院生が授業に参加してくださいました。

この日は阪大のサークルの学生さんが報告に来てくださいました。「約20分ほどで当日を再現してみます」と始めてくださった授業はとてもわかりやすくておもしろくて、もう一度このブログ上で再現できたら・・と思うほどです。彼はまたこの高校の後、関西大学第一中学校でも100分の講座を担当したとか。中学校のお話では、さすが相手が中学生だけあって、質問も遠慮がないというか、ストレートそのものです。「いつゲイになったのですか?」(大爆笑)「この教室で誰がタイプですか?」という質問やら「コンドームは使いますか?」などなど、答えにくそうな質問にも明るくさらりと、また時には真顔で答えてしまう、若さや新鮮さ、柔軟なパワーを感じました。高校生(1年生だったそうです)や中学生にとってはきっといい勉強になったことでしょう。

学生さんのお話で心に残ったことが幾つかありました。まず「今日ここにゲイの人が来て、ゲイの話を聞いた」のではなく「「ある人が来たらたまたまその人はゲイだった」と考えてほしいという部分でした。自分はゲイの代表でもなく、ゲイであるということが自分のすべてではなく、一部にしかすぎないのだということ。その人自体を見ることが大切。「人には顔や身長、体重などいろいろな違いがある。その差にセクシャリティがあってもいいのではないか」「これからカミングアウトされることもあると思うけれど、違いの一つを楽しく受け止めてくれればいい。同じ人間なのだから」その通りですね。

また中学校でのタイトルが「性は虹色、ジョーシキって何だろう」。わかりやすくて中学生には興味を引くいいタイトルですね。結婚して子どもを持つという家族のあり方や、異性愛カップルだけがカップル、というのが常識に入ってはいないだろうか・・風変わりな子がいたとして、その子がいることで迷惑がかかるだろうか・・常識とは人に迷惑をかけないこと、であればその範囲の中で、狭い考えに捉われず人の差異を尊重することが大切では・・?ということ。親も常識というものをもう一度考え直してみましょう!!そうすれば子どもを理解できるのでは・・

もう一つは「ゲイで良かったことは?」という質問に対して「いろいろな立場を考えることができること・・」というお答えです。「器用に生きなければならないことから身についたのかも・・年齢や社会的立場にとらわれずいろいろな人と話せることもよかったのかも・・」そしてカミングアウトも「最初は難しいと思ったけれど、今は相手の反応が楽しみでもある・・」と。考えてみればゲイであることは楽しいこと、という結論に至っていると話してくださいました。親としてはうれしい結論です。自分が自分らしくあることに自信を持ってくれれば、親は何より安心できるのですから。

先生方の対応も前向きで、打ち合わせの時から質問攻めだったとのこと。うれしいですね。このような授業をこれからの子どもたちみんなが受けられれば・・と願わずにはいられません。どうすればどこの学校でも行なってくれるようになるのでしょうね。とにかく今はあちこちに種を植え付けていくしかありませんね。いつか芽が出ることを信じて・・

後半は「親にカミングアウトしなければいけないのでしょうか・・したいとも思うけれど不安もあるので、親の視点が知りたい」という若い方のご質問に対してみなさんでいろいろな意見を交換しました。「慎重に・・」とご自身の経験を話してくださる方、「成功を祈ります」と励ます方、「カミングアウトされたとき、最初は言わないでくれたらよかったのにと思ったけれど、今ではしてもらってよかったと思っています。自分が間違っていたことに気付きました・・」というお母さまの言葉にみんな涙する場面もありました。

何度か参加してくださった台湾からの留学生さんも今回が最後で、いよいよ帰国されるとのこと。みなさんで色紙にお別れの言葉を書かせていただきました。「それぞれに文化が違っていても、自分らしく生きていきましょう・・」という言葉がたくさん書かれていました。いつかどこかで台湾の方々とつながって、交流することができるようになるといいですね。そうするとやっぱり英語なんでしょうね・・・勉強しておかなければ・・(笑)

他にもいろいろな近況報告がありました。1月からご参加のお母さまはカミングアウトされてまだ2ヶ月少々。6冊の本を読破してのご参加です。すばらしい!!京都からのお母さまは当事者のお子さんのお姉さんとご一緒に。あれから友人3人にお子さんのことを話されたそうです。でもそれ以外の人と話すときは今までのように自由に話せない苦しさがある・・でもみんな幸せになる権利があると思っています、と断言してくださいました。心強いです!!


次回は4月12日(日)です。GIDの法律に関わってこられた大島俊之先生をゲストスピーカーにお迎えします。どうぞお楽しみに!!みなさんのご参加お待ちしています。

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