LGBTの家族と友人をつなぐ会ブログ

レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの家族や友人による会のブログです。

第20回ミーティング行いました。

2008年09月17日 | ミーティング
第20回ミーティングを行ないました。当事者の方1名、親7名、友人1名、そして東京からNHKのディレクターさんが勉強のためにと参加してくださり、合計10名の参加者でした。皆さんはご存知でしょうか?11月にETVワイドというNHK教育テレビの2時間番組で「LGBT特集」を企画しているそうです。「ハートをつなごう」の「ゲイ・レズビアン第2弾」も楽しみですが、こんどは2時間!!とのこと。制作のためにまずは真摯に学ぼうとされるディレクターさんには頭が下がります。うーん、時代の風が吹いてきたのかな・・??!!とうれしい限りです。

自己紹介の中から・・
当事者の方は自分自身にカミングアウトして以来のライフヒストリーをお話してくださいました。芸術を学んだあと、再び心理学を学び、大学院にも行き、心癒されるものを求めてカウンセラーをしてきたけれど、それでも満たされず、自己啓発セミナーで2年半自分探しをしてきた。けれどそれが現実逃避であったことに気付き、今は現実そのものであるホーム・ヘルパーの資格を目指している。まだカミングアウトはできていないけれど、介護は今後親にできる唯一の親孝行ではないかとも思っている、と。どこまでも親を思うお気持ちに涙が出ました。

参加は2度目というご夫婦。お母さまはカミングアウトされて1年間、忘れて暮らそうと何度も思った。つなぐ会に参加するまでは、なんでカンミングアウトなんかするんだろう、こんなこと言わなければいいのに・・と思っていた。けれど前回のつなぐ会で、あるレズビアンの娘さんのお話を聞いて息子の苦しみがわかった。カミングアウトする必要性がわかった、と。お父さまは「たまにはデパートに行こう」とお母さまから誘われて出てきたけれど、途中でだまされたことに気付いた(笑)。でも自分もいやいや来たのではなく、やはり息子の将来のためにどうしてやればいいのか、凝り固まった自分の考えを和らげるにはどうすればいいのか、その答えをつなぐ会で見つけられればと思って参加した。カミングアウトされてそれはびっくりしたけれど、今は自分たち親がいなくなったときに子どもがどんな人生を送るのかが心配だ、と。

また今はすでに乗り越えて応援しているお父さまからは、一生懸命偏見と闘っている子どもを、誰よりも父親が応援してやることが社会を変えていく一番の近道だと思っている、というお話がありました。確信に満ちた力強いお言葉でした。

NHKのディレクターさんに終了後感想をお聞きすると、「言葉にはできない・・親と子がこれほど思い合っているのにそれがかみ合わないのはなぜだろう。その思いが少しでも番組で出せればと思っています・・」と感慨深げに答えてくださいました。東京の会にも参加してくださるそうです。親が子を思い、子が親を思う、そんな正直な気持ちがひしひしと感じられる場所なんて、今はないのかもしれませんね。人数が少なくても、やっぱり今回も心を動かされるミーティングでした。

後半みんなで見た映画「ヴォイス・オブ・ヘドウィグ」。皆さんはご覧になったでしょうか?アメリカの ハーベイ・ミルク高校に通う様々なセクシュアリティの子どもたちと、彼らを支援するために立ち上げられたCD制作のプロジェクトのドキュメンタリー。それまで自分を正直に表現することさえ許されなかった子どもたちは、この学校に来て初めて安らぎを得られたと語っていました。このような高校を支える団体があり、それを支援する為にプロジェクトを立ち上げる人たち、そして有名な歌手たちがそこに喜んで参加する。このような社会がアメリカにはあるのですね。ここが公立高校に認められた日、応援する人たちの群れと、それに反対する人たちの群れが道の両側に続き、マスコミがそれを映す中、子どもたちは誇らしげに手を振ってうれしそうに学校の中へと消えていきました。



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