LGBTの家族と友人をつなぐ会ブログ

レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの家族や友人による会のブログです。

こんな「左ききさんたち」のお話

2010年02月24日 | Weblog
☆みなさん覚えていらっしゃるでしょうか?2008年の10月から12月まで、8回にわたってこのブログにエッセイを送ってくださった桑島健太郎さん。大変おもしろかったですし、いろいろと考えさせられました。今日から再び桑島さんのエッセイが始まります。「虹色の皆さん!」と呼びかけてくださっている桑島さんは、ゲイの方を友人にお持ちで、なおかつこの件にまつわるさまざまなご経験もお持ちです(笑)。そのことからカミングアウトのインフラ整備の必要性を訴えてやまない、心強きわれらが友人です!名刺の裏にも「LGBTの家族と友人をつなぐ会」と書いてくださり、「LGBT」という箇所に誰かから反応が来ないものかとせっせと配ってくださっている、そんな方なのです。じつは私は桑島エッセイのファンでして・・(笑)長らく心待ちにしておりました。果たして今回の展開は・・??


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虹色の皆さん!とてもとてもご無沙汰しておりました。『ラブれたーずfrom中野』というエッセイを書いたクワ犬こと桑島健太郎です。
お忘れのことと思いますのでもう一度簡単な自己紹介をしますね。
「僕は左ききではなく女性ではなくまたゲイではありません。」あれっ?何だかおかしいですか?
マイノリティの定義を仮に少数派としておきましょう。すると見えてくることがあります。多数派マジョリティが自分たちを中心優先にして設計した社会では少数派マイノリティは設計図の外側にいます。だから少数派マイノリティは自分たちを考慮もせず歓迎もしてくれないこの社会に対して「不便」「不快」「不満」「不安」「不信」を感じたり覚えたりするはずです。
ところが多数派マジョリティの側にいる例えば僕の様な人間には正直なところよく分からないのです。というのも社会が右ききや男性と女性の2つの性だけが前提で異性愛を中心優先にして設計してあり、僕はその社会にほぼ適応してぬくぬく生きて来たからです。傲慢で鈍感で無知すみません(泣)。だから「左ききではなく女性ではなくゲイではない僕」にはこの〈右ききさんたち〉社会には摩擦や抵抗それに重圧は特に無いのです。
2年前の08年5月17日のIDAHOに僕はこんなメッセージを送りました。虹色の皆さんはいかが思われますか?
「今日は〈左きき〉の人たちが〈右きき〉に直さなくても良いと言われた記念すべき日です。〈右きき〉社会で〈左きき〉は生きづらいけど〈左きき〉が自分です。
今日は〈右きき〉の人たちが〈左きき〉の世界を思ってくれたらうれしいです。」
さて今回のエッセイは僕のある野望が込められています。どうか聞いて下さい。
僕は虹色の皆さんのことを学校で生徒に特に小学生と中学生に伝えたいと常々思っているのです。正攻法に「性教育」で行くのも良いと思うのですが、「性」は〈こころ〉だけでなく〈からだ〉も扱います。〈からだ〉が出てくるとびっくりしたりこわがったりするかもしれません。そう思うのは高校生や高卒生に普段教えていて雑談や冗談でも「性」に関わるお話は難しいなと実感しているからです。またセクハラ禁止の原則の下教室の中の教師の発言が悪意がなくとも一人の生徒が不快に思い異議を申し立てれば教師は反省し注意せねばならないのも現実なのです。
そこでイソップ寓話の様に喩え話で〈左ききのセクシャリティ〉として虹色の皆さんのことを伝えたい訴えたいと考えているのです。そこで〈左ききさんたち〉としてまず左ききの人たちのお話を、次に女性もセクシャルマイノリティとして取り上げます。そして最後に虹色の皆さんに再び戻ります。
さて宿題と言うと緊張するかもしれませんが、これをお読みの右ききの方は一日だけ左ききになったらどんなに人生が変わるのか実際にやっていただくか、シュミレーションしてみて下さい(左ききの方は答えがわかっているのでお休みです)。ただ実際に試してみると結構危険な場合もある(泣)ので無理なさらない様にして下さいね。
それでは虹色の皆さんまたお会いしましょう!

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松山のご報告!!

2010年02月24日 | Weblog
☆2月6日(土)愛媛県松山市の「コムズフェスティバル」で行われました尾辻かな子さんの講演会、そして「つなぐ会in松山」。感動的な一日でした。まず松山の明るいお母さまとの再会、そしてなんと言ってもリーダーのエディさんの念願だったご両親の参加が叶ったことでした。会場のどこかにお二人が参加しておられることがエディさんご自身から伝えられ、「今日はなんとしても二人に来てほしかったんです。複雑な思いで、でも勇気を出して参加してくれた両親にみなさん拍手をお願いします」少し照れながらのエディさんの提案に、みんなで大拍手を送りました。当事者の方々も、親である私たちも、また一般市民の方々も、お二人がどのような思いでここに来られているかを思うと、拍手を送らずにはおられない、誰もが同じ気持ちだったと思います。お二人もまた、前に立って堂々と会を進行されるエディさんの姿をどれほど誇らしく思われたことでしょう。今回のフェスティバルにかけられたエディさんの熱い思いとその後談は、エディさんのブログ「ゲイリーマンのカミングアウト的思考」で.

こちらは尾辻かな子さんのお母さまからのご報告です。詳しく書いてくださいましたのでどうぞでお読み下さい!


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2月6日(土)レインボープライド愛媛が主催されたレインボースタディーズ特別企画「家族や友達からのカミングアウト――そのときあなたは?」につなぐ会として参加してきました。コムズ(松山市男女共同参画センター)が主催するフェスティバル市民企画分科会――性的少数者への理解を求める学習会「同性愛、性同一性障害で学ぶ」という企画で、夕方4時半から開催されました。

コムズに一歩足を踏み入れてまず目を見張りました。入り口を入ったすぐ目の前のついたてにプライド主催のメッセージを展示。当事者たちの本当の気持ちが切々と綴られたハンカチ大の大きさの文面が30近く貼られていました。
会場の4階の部屋に入ってその暖かさにまた感動。レインボーの風船や色紙などで飾られた壁には1階と同じようなメッセージ展示。そしてマイノリティ関連の本やパンフ。奥の一隅には心配りの効いた飲み放題の暖かい飲み物と冷たい飲み物、そしてお菓子。来てくださる方々に渡すパンフも透明な袋に入り、中身が一目瞭然。そしてかわいい飴ちゃんも2個ずつ入っていて、会場全体にいきわたった細かい心遣いに改めて感激。愛媛の仲間のみなさんの暖かい心と、マイノリティのことを地域に知らせたい、知ってほしい、そして一緒に歩みたい、仲良く住んでいきたいというあふれる思いを実感しました。
100近く整然と並んだ椅子。開会前にリラックスとお茶を自由にと呼びかけるアナウンサーのプロのような素敵な話し方。始まる前からその雰囲気に圧倒されていた私でした。
4時半からという開催でしたが、82名という多くの方が参加してくださった由。マイノリティ当人の方だけでなく県議、市議、教職員、一般の方、そして親など。熱気の中での1部、2部が進みました。

第1部はレズビアン当事者の尾辻かな子の講演。オバマ大統領の勝利演説の中の「同性愛者とそうでない人」の部分が日本語では出なかったという日本の現状から始まりました。マイノリティについての話から自分のカミングアウトについて広がり、第2部でつなぐ会の私たちと尾辻かな子のトークセッションにつながりました。司会のエディさんのカミングアウトとご家族との現状にも話が及びました。親の子に対する思いは変わらない。でも親が知らない世界、性的マイノリティという世の中の殆どが知らない世界に対して、高齢の親たちの気持ちは複雑極まりないものだと思います。特に偏見を持たれている存在のわが子に対して・・そんなご両親へのエディさんの熱き思いは会場のみなさんの感動を誘ったことと思います。

第2部終了後、マイノリティのことを子どもたちにどのように知らせていけばよいか、という一人の先生の熱心な質問があり、新しい光を感じてとてもうれしいでした。

休憩のあと、番外編の「つなぐ会in松山」では、松山のお母さまと私たち2人で、親が3人。岡山から駆けつけてくださった方や地元の当事者の方々、そして友人など、約20人。毎月のミーティングのような和やかな雰囲気の中で、自己紹介をしながら本音の話し合いができました。性同一性障害の方からトランスジェンダーの子を持つ親の参加がなかったので寂しかったという話があり、「会の会計を担当してくださっている親も東京の中心者をしてくださっている親もお子さんはトランスジェンダーなので、またの機会に親の気持ちを聞いていただけると思います。神戸からは4時間で来れますので、またこのような機会が持てることを楽しみにしています」と、再会を約束してきました。

極め付きは最後に配ってくださったレインボーチョコ。今回のためにチロルさんに作っていただいたとのこと。もったいなくてまだ食べていません。エディさんを中心とするレインボープライド愛媛の皆さんとの素敵な出会い!!地道に活動してこられた成果を目の当たりにした会でした。本当にありがとうございました。

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