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なぜかシャンソンを語る 7 美輪明宏

2015-08-04 20:58:29 | なぜかシャンソン
6のつづき。

美輪明宏は、日本人が伝承すべきこととして、
童謡や唱歌の重要性を説いている。
私もまったく賛成である。

メロディだけでなく、
歌詞に使われる言葉の格調の高さによる幼児教育の有効性を
美輪は説いている。
まったくその通りである。

リサイタル2部構成の前半をそのような曲調でまとめたことは、
並の歌手に出来ることではない。なぜなら、
後半のシャンソンとはまったくその趣が違うからだ。

唱歌や童謡を歌ってから、
それではあらためまして、シャンソンでございます。
といっても、聴衆はイメージの統一に苦しみ、
未消化のような気持ちのまま帰路につくことにならないか。

それをさせないためには、
ふたつのイメージを凌駕する、もしくは
つなげてしまうほどに強力なイメージが必要である。

それこそが美輪明宏という存在感で、
彼の、いや彼女の、いややっぱり彼の圧倒的な存在感が、
何もかもを飲み込んで、
咀嚼し、
あらためて旋律に乗せて歌う時に、
シャンソンや唱歌という枠ではなく、
「美輪明宏のうた」で統一され、
まったく違和感なく、
片や日本の伝承歌、片やフランスの色恋歌を
すんなりと私達に聴かせてしまう。

つづく。
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