日本正教会 東京復活大聖堂教会
(住所:東京都千代田区神田駿河台4-1-3)
(住所:東京都千代田区神田駿河台4-1-3)
先月18日、教皇フランシスコは韓国ソウルの明洞(ミョンドン)司教座聖堂で7人の元従軍慰安婦に会い、一人ずつ手を握って慰労された。その様子は『ニューヨーク・タイムズ』などの海外メディアでも大きく報道されたが、汚物のようなニッポンの愛国者どもは執拗に『朝日』を叩き続けている。この支離滅裂な妄想によれば、「バチカンや国連、及び慰安婦問題でニッポンを非難してきた国々(米国、EU、オランダ、カナダ、台湾、フィリピン)も『朝日』の捏造に騙されている!」となろう。世界が驚く新事実。
9月21日(日)、東京復活大聖堂教会(通称ニコライ堂)で、生神女(注)誕生祭の聖体礼儀に参祷した。生神女誕生祭は正教会の12大祭の一つで、旧暦に基づく毎年9月21日に「『救い』を与えるイイスス・ハリストス(イエス・キリスト)を生むマリヤの誕生を、正教会は救いの始まりとしてお祝いします」(『生神女マリヤさま』)。今年は五旬祭後第15主日と重なった。午前10時、聖体礼儀の開始を告げる鐘と共に、ダニイル府主教と司祭が入堂。福音経は、「最も重要な掟」についての問答(マタイ22・35-46)。
北原史門神父は、「主イイススが示された『全身全霊での神への愛』、『汲み尽くせない程の隣人への愛』という2つの戒めを、自分には出来そうもない教えと考えるのなら、それは神から与えられた自分への恵みやタラント(才能)を過小評価しています。なぜなら、実現不可能な戒めを、神はなさらないからです」と話された。もしかすると、私にも2つの戒めを実現するタラントが潜んでいるのかもしれない。早速、この願いの助けとして、卓上型イコンを教会事務所で入手。もちろん、図像は「生神女」である。

<聖体礼儀を終え、退堂されるダニイル府主教座下>
(注):生神女(しょうしんじょ)は、ギリシャ語のテオトコス(テオは「神」、トコスは「生む」)に由来。「正教会がマリヤさまを『生神女』という時、それは、神さまが人となったという『藉身(せきしん。受肉)』の事実を明らかに宣言しているのです。このように、正教会において、マリヤさまは必ずイイスス・ハリストスとの関連の中にいます。マリヤさまを単独でハリストスと切り離して考えることはありません。だから、単に『聖母』ではなく『生神女』という言い方が大切にされているのです」(『生神女マリヤさま』より)。
◆主な参考文献など:
・「生神女マリヤさま」 (日本ハリストス正教会教団 全国宣教委員会・2012年)
・「正教要理」 トマス・ホプコ著、水口優明訳(日本ハリストス正教会西日本主教教区・2012年)
・「東京新聞」夕刊 (2014年8月19日付記事「ローマ法王、元慰安婦に言及」)