三多摩の鐘

The Bells of San Tama -関東のキリスト教会巡り-

復活日(Easter Sunday)の聖餐式

2014年04月25日 | 聖公会の礼拝
立教学院諸聖徒礼拝堂の復活のろうそく
(住所:東京都豊島区西池袋3-34-1)

4月20日(日)、立教大学チャペル(日本聖公会)で復活日の聖餐式に参列した。昨年の降誕日(日中のミサ)と同じく、この日もハイ・マスによる荘厳な唱詠聖餐式(歌ミサ)だった。既にチャペル内は超満員。午前10時、振り香炉と十字架、トーチ隊(ろうそくを捧持する6名の侍者)を先頭に、司祭団が厳かに入堂。五十嵐正司主教(立教学院チャプレン長)は主教冠を戴き、司祭はビレッタ(四角い黒色の帽子)を被りながら、鮮やかなコープ(マントのような祭服)をお召しになっている。

入堂聖歌は「ほろぶるものを」。この不滅の復活賛歌を伴奏するパイプオルガンの響きに、華麗な金管合奏とティンパニとが加わって、チャペルはいきなり賛美の最高頂点に達した。そして、乳香の煙、アコライト(侍者)の美しい所作、「天使ミサ」のキリエ、聖歌隊が奉唱するラテン語聖歌、ハンドベルの澄んだ音色。この日は聖書も独特の節回しで朗唱された。まさに西方教会の粋を集めたような大礼拝は、ヴィクトリア朝時代のウェストミンスター寺院に於けるそれを彷彿とさせた(?)。

福音朗読は、イエスの墓が空になった場面(ヨハネ20・1-10)。五十嵐主教は「イエスの復活を信じて、喜び伝えること。これがキリスト教独自のメッセージです。そして、イエスのように人を愛する生き方をした時、私たちの人生も違った歩みとなるでしょう」と話された。礼拝後、さゆり会(立教チャペルの日曜学校)からイースター・エッグのプレゼント。それにしても、聖なる歓喜がほとばしるような「荘厳ミサ」だった。謹んで主のご復活をお慶び申し上げます。Jesus Christ is risen today, Alleluia!


復活日を迎えた立教大学モリス館
“ わがきみイェスの よみがえりにし・・・(聖歌159) ”


立教通りの古書専門店・夏目書房
(住所:東京都豊島区西池袋3-31-7)

<付記>
礼拝後、立教通りの古書専門店・夏目書房(上写真)に寄った。この辺りでは喫茶カーメル、理容オリオン、スミタ帽子店(立教各校の制帽・記念ペナント)などと共に、私の学生時代からの「老舗」として健在である。この日はペトロ・ネメシェギ神父の『キリスト教入門』(南窓社・1993年5刷)を入手。本書は大学の一般教養課程での「キリスト教概論」などのテキストになり得る分量だ(約400頁)。私も新入生のような初々しい気分で、本書からキリスト教の根本思想を丁寧に学び直そう。

◆聖餐式で歌われた聖歌:
ミサ曲1(キリエ、大栄光の歌、サンクトゥス、アニュス・デイ)、参入唱(金管合奏):「This joyful Eastertide」(エヴァンズ編)、入堂聖歌:159「ほろぶるものを」、昇階唱(聖歌隊奉唱):ラテン語聖歌「Victimae paschali laudes(復活のいけにえに)」、続唱聖歌:176「あまつ神の子ら」、奉献アンセム(聖歌隊奉唱):「Exsultet」(モーガン)、奉献聖歌:167「戦い終わりて」、陪餐アンセム(聖歌隊奉唱):「Ye choirs of new Jerusalem」(スタンフォード)ほか、陪餐聖歌:185「あかつきの光」、派遣聖歌:163「たたえよ 天使 聖徒らよ」。(番号は「日本聖公会聖歌集」による)

◆主な参考文献・CDなど:
・「聖歌のしらべ 古今聖歌集作曲者略解」 佐藤裕著(聖公会出版・1987年)
・CD「BEST HYMNS 100」 合唱:ケンブリッジ・キングス・カレッジ聖歌隊ほか(EMI:0 97563 2)
<本CDに収録されたキングス・カレッジ聖歌隊による「ほろぶるものを(Jesus Christ is risen today)」の歌声が素晴らしい。そして、有名なフィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブルがパイプオルガンと「共演」した伴奏も聴きどころである>
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