エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

翁草

2016年04月07日 | ポエム
今日は翁草の花である。
おきなそう、ではなく「おきなぐさ」と読む。

「おきなそう」でも間違っている訳では無いけれど・・・ね!



髭もじゃ、のおじいさん。
そう言ってしまえば、それまでだけれど・・・。
なんとも愛嬌のある、不思議な花である。

一株に多くの花をつける。
その一株が、まるで庭の一画に島のように見える。



この「おきな草」のある植物園には、この一株しか無い。
寂しい限りではあるけれど、いとおしいのである。







「島をなしふり向きざまのおきな草」







産毛なのだ。髭もじゃでは決して無い。



暖かな春の陽射しの中で、ひっそりと咲いている。
植物園を訪うても、振り向きもしない方がおられる。

なんとも勿体ない。
こんなに密やかな、秘めやかな花なのに。



     荒 野人