あの45年ぶりと言う大雪の日。
白梅は、縮こまってしまったかのようだ。

けれど、紅梅は徐々に蕾を膨らませ、ぽつぽつと開き始めたのである。
なんたる生命力。
命の連関であろうか。
そのサイクルの見事さに、ぼくは感嘆する。

感服する。
憧憬する。
驚愕する。
而して、同意する。

深遠なる白梅に寄す
真白な梅よ。
真白な雪よ。
その白き峰に
ぼくを招かないか
ぼくはその嫋やかな
ふくらみを
優しく滑り落ち
やがて
その峰に埋もれてしまうだろう
ぼくは
埋没し
長い眠りにつく
その眠りは
誰も妨げる事が出来ないのだ

真白な梅よ
真白な雪よ
真白で嫋やかな
きみよ
豊かな母性と
理性で包み隠してしまえ
誰も
その在処が分からないように
隠遁の眠りを
ぼくに
捧げよ

万象に
跪け
あらゆる形而下の愛憎を
捧げよ
荒 野人
白梅は、縮こまってしまったかのようだ。

けれど、紅梅は徐々に蕾を膨らませ、ぽつぽつと開き始めたのである。
なんたる生命力。
命の連関であろうか。
そのサイクルの見事さに、ぼくは感嘆する。

感服する。
憧憬する。
驚愕する。
而して、同意する。

深遠なる白梅に寄す
真白な梅よ。
真白な雪よ。
その白き峰に
ぼくを招かないか
ぼくはその嫋やかな
ふくらみを
優しく滑り落ち
やがて
その峰に埋もれてしまうだろう
ぼくは
埋没し
長い眠りにつく
その眠りは
誰も妨げる事が出来ないのだ

真白な梅よ
真白な雪よ
真白で嫋やかな
きみよ
豊かな母性と
理性で包み隠してしまえ
誰も
その在処が分からないように
隠遁の眠りを
ぼくに
捧げよ

万象に
跪け
あらゆる形而下の愛憎を
捧げよ
荒 野人