エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

ウーライの口琴と食事

2013年02月02日 | ポエム
台湾の山岳民族である。
タイヤル族の事である。

ここの古い踊りと歌には「口琴」が使われる。
口琴は日本にもある。
アイヌ民族の「ムックリ」の事である。



ムックリである。
口腔を利用し倍音を変化させる楽器は他にディジュリドゥなどがある。
声楽表現としてはモンゴル族のホーミーがある。



これは、ディジュリドゥである。
シロアリに食われて筒状になったユーカリの木から作られる。複雑多岐に渡る演奏方法・使用目的がある。
その名を出したり、楽器を見ることさえ禁じられているという。
特殊な儀礼に使われる特殊なディジュリドゥもあるのである。

オーストラリアの先住民アボリジニの金管楽器である。

その他、ベトナムなどにも類似の楽器が存在するのである。
ぼくは、ペルーでもこのムックリを見た記憶がある。

この楽器、まるで木霊の声のように良く響きメロディーの底辺を鮮やかに飾る。
琴線を揺らす音韻である。

ムックリは囁くような音量だけれど、その音韻には言葉がある。
ぼくは好きな楽器である。

さて、次いでタイヤル族の料理を紹介しよう。



レストランの入口である。



スープである。



ネギの炒め物。
これがまた辛くも無く、滋味豊かな食感である。
山の料理でもあり、山菜系の野菜が多いのである。



キノコの炒め物。
シイタケが中心だけれど、山の幸だそうである。



川海老の唐揚げ。
パリッと揚がっている。
噛む感覚を楽しむ一品である。



イノシシの肉だという。
ぼくは、豚肉だと思って食べていた。
臭みも無く、且つ柔らかいのである。

これこそ滋味豊かな食材である。
このレストランの周辺の山には、イノシシが多く棲息しているのだという。



高菜のチャーハン。
ぱっさりと炒め上がっている。
サクサクとした食感もあって、軽く美味い。







「異文化の香りに噎せる日脚伸ぶ」







上が山バナナ、下の写真がトウモロコシである。
まるで、ペルーの田舎のようである。
そういえば、ここウーライはペルーの人々が訪ねているらしい。
文化もインカに似ているのである。

織物の模様、モロコシの多様さ、言葉も一部似ているという。
ムックリもそうである。

やはり、ベーリング海峡を通じた文化の伝播なのだろうか?
ここは、台湾の山の中である。



       荒 野人