エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

今日の気配

2011年10月12日 | 日記
今日の気配である。
秋冷の候のこの頃であるのだけれど、心は楽しく爽やかである。

夜、満月に世上は照らされた。



薄暮の月である。



夜、煌々と月は中空にあった。
月の周りが妙に明るく、あたかも後光が射しているいるかの感があるのである。

月は、人のイマージュを掻きたてる。
かぐや姫伝説然りである。

ウサギがお餅搗きをしている・・・ぼくはこれが大好きである。



木々の枝で葉が色づき始めている。
そう、平地でも黄葉や紅葉が始まっている。

やがてオペラ劇場のように、一気に幕が跳ね上がる。
そのようにして、開演である。



とまれ、温暖化である。
紅葉の始まる樹の下では「ハイビスカス」が咲いている。

ぼくらが子どもだった頃、この花は温室でしか見られなかったのである。
ハイビスカスも、今や東京の気候に順応してしまったのだろうか。

寂しいことである。

一昨日に報告しそこなったけれど、もう一つの月下美人の蕾だけれど、咲き終わっていた。



萎れていて、淋しい風情であった。
一昨日の夜は雨だったのだけれど、逞しくも咲いたのである。

きっと誰に見られることなく咲いたのだろうと、少しセンチメンタルになってしまった。



月と言い、ハイビスカスと言い、月下美人の花と言い、だがしかし季節に則っているのは間違いないのである。
金木犀はいよいよ最後を迎えている。
今年の見おさめである。



思い出も封印である。
ブロック塀の上に零(こぼ)れている金木犀である。




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 荒野人