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エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

冬に咲く薔薇を讃えよう!

2010年11月04日 | ポエム
神代植物公園の薔薇がいま見頃になっている。
香りは噎せかえるほどではないけれど、圧倒的に咲いているのである。

正に、薔薇は色彩の魔術師である。



説明を必要としない色合いである。



黄色が多いけれど、花弁のキレは良い。



赤とんぼがチョコンと停まっていた。
薔薇に負けない赤が鮮やかだった。






        冬に咲く薔薇


      静かに咲いている
      圧倒的に迫ってくる群舞
      匂いを内に秘めて
      個性を仕舞っている
      冬に咲く薔薇の印象は
      普遍化してはならないのだ

      きみよ
      薔薇のようにあれ
      きみが痛めた心は
      ぼくに
      放擲せよ
      きみが傷ついた記憶は
      ぼくに投げ与えよ
      ぼくは
      きみのブラックホールとなって
      全てを呑み尽してしまおう

      きみよ冬に咲く薔薇であれ
      香しき香りを放出するな
      密かに
      しめやかに咲き誇れよ
      美しさを隠せよ
      きみは
      美しい

      冬の薔薇よ
      きみは美しい






実はこの薔薇の色はナチュラルに表現するとこの色になる。



高貴な色彩で咲き誇っている。

この日、天気に恵まれた。
噴水では虹がかかり・・・。



ぼくは上着を脱いで、芝生に寝転がって空を見上げた。
閉じた瞼に太陽の陽射しが降り注いできたのである。



気品という言葉は薔薇のために生まれた表現であるのかと思う。



薔薇は、静謐を好むにも関わらず花を愛でる人々の喧騒は薔薇園に充満している。
その喧騒はしかし、空に高く高く飛翔した。
至福の時間であった。






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                     荒野人