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エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

遺構に残る石という文化

2010年10月10日 | 遺跡
かの時代、石と言う素材は何にも代えがたい有用なものであった事は想像に難くない。
その証左に、石は意思の発露としても使用され、表現のための素材ともなっているのである。

加工され、活用され、生活の一部ともなっている。

中でも深沢遺構の玉石にぼくはいたく感動したのである。





         遺   構


      玉石を
      丹念に拾い集めた

      玉石を
      丹念に敷きつめた

      玉石は
      水に洗われ
      角を豊かに
      湾曲させて
      彼の手で
      生活の一部に
      生まれ変わった

      玉石は
      男と女の褥(しとね)となって
      満点の星空に
      浮遊した

      彼は
      女を愛し
      生きている証を残した

      と
      彼は神話となった





時に玉石は立てられ、寝かされ、自在に操作されたのである。
これらの玉石が、河原から拾い集められたであろうことは言をまたない。



これは縄文の人々の生活圏内の原っぱに残されている。
星空を見上げたり、狩りに疲れた時などこの窪みに腰かけたのであろうか。

この窪みが、石の摩擦で出来上がった事は誰も疑わない。

石の隣りで赤萩が咲いていた。
かの時代もそうであったのだろうか。







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