今日は九時半から女性だけの三十人のパーティー。桃井としては当然張り切る。ランチが終わった後、買い出しと料理の下拵え。６時までに終らないと一般のお客さんの応対が出来ない。結局七時までかかったけどなんとか準備を終える。これで一般のお客さんがいつ来ても大丈夫だ。処が誰もこない。ウーン、ジンクスがいきていた。パーティーがある時は決って一般のお客さんがこないと云うジンクスだ。スタッフがいないし、不幸中の幸いなんだけど、寂しい。
ンチが25人12500円を売り上げた。今年初めての一万円台だ。こんなことで喜ぶなんてとバカにするだろうけど、ひどく嬉しい。夜も嬉しいことがあった。通りがかりにフラッと入って来てくれた男性、こっちが名刺を差し出すと、広尾の店に行ったことがあると云う。客の顔を覚えてない自分のことは棚上げにして？偶然に感激する。Nさん、これからもヨロシク。夜中はマネージャーのMさんがプロデューサーのKさんと2時過ぎまで。嬉しいことがあったわりには売り上げは伸びず、月末の支払が心配になってくる。
脚本家時代僕自身二時間ドラマを書いていたけど、今の仕事になって二時間もテレビを見ている時間はなかったし、たまに見る機会があっても最初の三十分で経験上犯人と筋書きまでが分かってしまうので最後まで見ることが出来なかった。でも今は違う。ランチを終わって部屋に帰ってから二時間ドラマの再放送を見るのが日課になる程楽しみになってしまった。犯人も分からないし、筋書きも予想を裏切られる。それだけ僕が素人になった証拠。嬉しいと思おう。ランチも夜も低調。二時間ドラマだけが憩いの一日。
この日記が売り上げに貢献した。その証拠にこの日記を偶然見た女性三人が来てくれたのだ。またお待ちしてますよ、XXさんたち(名前聞くの忘れた)他にも常連の演出家Nさん、マネージャーのMさん、女優のAさん、FテレビのMさん、舞台演出家のTさんたちでまぁまぁの賑わい。ということは終わったのが２時すぎということで、朝の十時半から買い出しも含めて働き通しの俺とスタッフのLちゃんは喋る元気もなく、夜食のラーメンをすする。このままじゃ体が続かないし、一万円に届かないランチはやめるべきなのか？
本当は店に行って明日のランチの準備をしなくてはいけないのだけど、雨と痛風の発作を理由に終日部屋の中で店の行く末を考える。一ヶ月後に迫った一周年を迎えるに当たってリニューアルしたいのだけど、お金の工面はつかないし、ランチをやっていると、企画したりする時間もない。ナイナイ尽しの中でやれることはないのか？考えている内にうたた寝を何度か繰り返し、気が付いたら夜中の２時。後数時間で"今日と今週"が始まってしまう。
今日はランチがないので少しのんびり。但し二時から税理士と打ち合せ。そのまま夜の営業へ。今日も早い時間から友人の事務所社長Ｂさんが俳優のＨ君たちとすき焼きを食べにきてくれる。途中で演出家のＮさんが来店。みんなで１２時近くまで。閉店直前に常連のＡさん。さすがに頑張る力はなくスタッフのＬちゃんも一緒に近くの店へ。歩きだしたら一週間の疲れからか痛風の発作がでて足が痛い。
今日も夜遅くからかと思ってのんびり買い物していたら女性プロデューサーのＩさんから電話。人気脚本家のＫさんたちと今から食事しに行くと言われ、慌てて帰る。Ｋさんとは二年ぶりの再会？すき焼きをメインにパスタまで作って満足してもらった気がする。その後もランチのお客さんで近所の出版社のＭさんや放送作家のＴさんがＴテレビのプロデューサーと来てくれたりで、曲がりなりにもハナキンっぽくなる。やっぱり十時開店は無理か？
ランチはまだ一万円台を回復しない。折角睡眠時間五時間で頑張っているのに辛い。夜も十時近くまでノーゲスト。かなりグルーミーな気持ちになっていた処に見知らぬお客さん二人。初めはこっちもぎこちなく対応していたが、その内打ち解ける。ランチのお客さんに教えられて来てくれたの由。嬉しい。その間にタレントのＷＭさん、ＦテレビのＭさんたちが来店。なんとか店としての格好がつく。但し、帰宅は今日も三時近く。一層のこと開店時間を十時からにしたくなる。
10時まで暇の一言。ネズミ一匹訪れない。６時から働くLちゃんに、閉店まで後二時間ですねと欠伸を堪えながら云われて傷付く。ようやく半近くになって常連の演出家のNさんが。でも彼も一時間で帰ってしまい、もうこれまでかと覚悟して後片付けにかかった途端、映画会社のTさんが今から団体で行くとの電話。明日朝早いし迷ったけど、売り上げ一万円で終る訳には行かない。結局売り上げはまあまあの線に行ったけど終わったのは三時近く。部屋に帰って寝たのは四時過ぎ。ウーン、五時間しか眠れないぞ。
ランチもまだ14人と暮れの勢いは戻ってない。そんな中、去年俺が書いた芝居を見に来てくれた人がランチを食べに来てくれたのは嬉しかった。夜もこの日記を読んでくれている人がパーティーの予約に来てくれた。朝から夜中まで働いて総売り上げは三万にしかならなかったけど、そんなお客さんがこの苦境の支え。数日前からの腰の痛みに加えて今日から手首まで痛みだした。やばい。