鉱毒問題に関わる田中正造の姿勢

小松裕氏の「田中正造ー未来を紡ぐ思想人」（岩波現代文庫）に田中正造が最後まで手を引かなかった理由に「鉱毒問題の本質が、経済優先主義的な「近代化」（資本主義化）が必然的にもたらした生命軽視に問題があることを見抜いたこと」と「鉱毒問題を、まさに自分の人間としての良心が問われる問題として受け止めていたこと」を指摘しています。この田中正造の姿勢こそが社会問題に関わる基本的な姿勢だと思います。