渡哲也逝去のニュースがありながらもどの局も追悼放送をしない中、テレビ神奈川が「泣かせるぜ」(日活/1965年・昭和40年)を放送しました 裕次郎さんと哲兄ぃ。ゆくゆくはプロダクションを率いて、日本のドラマ界を席巻する若き頃の2人が画面狭しと暴れます
貨物船と大海原を舞台に、船員たちと荒くれ者たち、そして暗躍する組織・・・大勢の出演者による乱闘シーンは、まるで後の香港カンフー映画の乱闘シーンを彷彿させます。そういえば、70年代の香港映画は日活や東映、大映のアクションを参考にしていたと聞いたことがありますが、まさにそうかもしれませんね
片腕を失った船員役の川地民夫 裕次郎の隣の家に住んでいたのが縁で日活入りしたとか?日活作品では主演作も多くあったようですが、ドラマでは犯人役などの悪役や陰りのある役が多いのですが、菅原文太とコンビを組んだ東映の「まむしの兄弟」シリーズでの弾けっぷりが面白かったなぁ。
榎木兵衛 僕ら世代にとっては、とにかく悪役。しかもチンピラ系。おかま系もあったりで記憶に残る名わき役です。この「泣かせるぜ」では準主役級。申し訳ない言い方ですが、こんなにセリフを喋って何度も登場しては活躍する氏を見たことがありませんでした
長老的存在の船員を演じている花沢徳衛 ヤクザもんや人情のあるおじさん役などの印象がありますね。これまた記憶に残る名優です。昭和のおじさん!です。
左は荒くれ船員の一人の野呂圭介 僕ら世代だと「どっきりカメラ」でヘルメットをかぶって殴られていた人・・・かな。元は日活の俳優だったんですね。
右はこれまたけんかっ早い船員役の井上昭文 この人を見るとどうしても「西部警察パート2」のおやっさん的存在の浜刑事なんです。それまでは時代劇の悪役というイメージだったのが、大門軍団を支える”怖い顔したベテラン刑事”として、私を驚かせてくれました
ヒロイン・浅丘ルリ子 きれいです。可愛いです。日活退社後は一時期確か石原プロにもいたんじゃないかな?この作品では船長・裕次郎を想い、荒くれ船員たちから慕われているバーのマダムを好演。最近では「男はつらいよ」50作目でも寅さんを想うリリー役で再登場していましたね。
港で上がった魚をトラックに積んで走る若き梶芽衣子 綺麗です!あ・・・この頃はまだ太田雅子という名前だったんですね。しかも「新人」とクレジットされています。
おやおや~!クイズダービーのお姉さんというイメージがあり、「渡る世間は鬼ばかり」シリーズの長女の長山愛子も出ているぅ~ 商売女という役柄ですが、なになに、この健康的なお色気は(笑)。ドキドキしました
脚本が小川英 のちの「太陽にほえろ!」のメインライターです。ずっとつながっていたんですね
ラストシーン。新たな航海に出ていく裕次郎や哲兄ぃ、船員たちを見送る浅丘ルリ子と梶芽衣子
私が「おや?」と思ったのは後ろにある看板。それも右にある「国際トルコセンター」 へぇ~!堂々と看板を出していたんですねぇ。こういっては何ですが、”特定の地域”に出ているならわかりますが、こういった公共的な場所に堂々と出ているなんてね。まぁ船員たちは海の上で何ヶ月も過ごすわけですから寄港/帰港したらそれなりの需要はあったわけですから。(ちょいとネットで調べたら今でもこのロケ地域にはその名残があるようです)
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