Dr内野のおすすめ文献紹介

集中治療関連の文献紹介が主な趣旨のブログ。
しかし、セミリタイアした人間の文献紹介なんて価値があるのか?

AI in the ICU

2023年05月09日 | AI・機械学習
文献はこっちなんだけど、長くて読んでいられないので、ニュース記事をどうぞ(ブラウザの和訳ボタンを押せばスイスイ読めるよ)。
Researchers Develop AI-Based System To Recommend Clinical Treatments

このグループは5年も前にNature Medに文献を載せている、ICUにおけるAI利用では有名な人たち。
今回は、4名の擬似患者を用いて敗血症に対するAIによる治療方針を臨床医に使わせるとどうなるか、について検討。

ニュースの一部をDeepLで和訳。
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「臨床医はAIに完全に判断を委ねるか、AIを完全に無視して自分で判断すると考えていました。しかし、結果はそう二者択一的ではありませんでした。」
研究チームは、臨床医に共通する行動として、「無視」「依存」「検討」「交渉」の4つを挙げた。「無視」グループは、AIが自分の判断に影響を与えることはなく、ほとんどが勧告を見る前に決断していた。一方、「頼る」グループは、すべての意思決定において、AIの意見の少なくとも一部を受け入れるということを一貫して行っていた。「検討する」グループでは、医師はすべてのケースでAIの推奨事項を考え、それを受け入れるか否かを決定した。しかし、ほとんどの参加者は「交渉する」グループに属し、このグループには、すべての決定ではなく、少なくとも1つの決定で推奨の個々の側面を受け入れた医師が含まれていた。
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普通のことのように思うかもしれないけど、画像診断などを別にすると、医者がAIの言うことに耳を傾けた、という研究は実はあまりない。ただし、この研究は実臨床の場ではないことには注意が必要だけど。

「この患者さん、補液したほうがいいですよ」とAIに言われたら、あなたならどうする?
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