Dr内野のおすすめ文献紹介

集中治療関連の文献紹介が主な趣旨のブログ。
しかし、セミリタイアした人間の文献紹介なんて価値があるのか?

A-lineとNIBPの値が違ったら?

2018年11月19日 | ひとりごと
新人が来るたびに同じ話をするのに疲れたので、一箇所に過去ログをまとめておこうと思って。

観血的 vs. 非観血的血圧測定
平均血圧と収縮期血圧
血圧の話の続き
血圧の話の続きの続き
収縮期血圧の馬鹿らしさ
収縮期血圧の馬鹿らしさ2
収縮期血圧の馬鹿らしさ3

さて、全部読んでくれた方に、クイズです。
「A-lineで血圧が下がったのでNIBPを測定したところ、それほど低くなかったため、経過観察した。」
この医療行為の間違いは?

血圧が低いときはNIBPはA-lineよりも高くなる傾向があるため、NIBPでショックではなかったからといって安心はできない(どっちが本当の血圧に近いかわからない、それ以前に本当の血圧とは何かがわからないが)。それよりも、A-lineが正確かどうか(ナマっていないか、ゼロ点がシフトしていないか、トランスデューサーの高さがずれていないかなど)を確認し、それでも低いようならショックとして対応するべき(ショックを放置するリスクと無駄な介入をするリスクの天秤ではあるが)。NIBPを測定するには、マンシェット巻いて、ボタン押して、値が出るのを待たないといけないので、その数分で状態がさらに悪くなくかもしれない。単に無駄であるどころか有害かも。
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