Dr内野のおすすめ文献紹介

集中治療関連の文献紹介が主な趣旨のブログ。
しかし、セミリタイアした人間の文献紹介なんて価値があるのか?

PPEをちゃんとすれば医療者は感染しない。

2020年06月12日 | COVID-19
ちょー久しぶりの文献紹介。
とっても大事な話だと思うので、紹介せずにはいられない。

Liu M, Cheng SZ, Xu KW, et al.
Use of personal protective equipment against coronavirus disease 2019 by healthcare professionals in Wuhan, China: cross sectional study.
BMJ. 2020;369:m2195. Published 2020 Jun 10. doi:10.1136/bmj.m2195


武漢の2つの病院の420名の医療従事者。エアロゾルが産生されうる手技に少なくとも1度は関わり、平均で週に16時間ICUで勤務。もちろん全員PPE着用。
COVIDを疑う症状を呈した人はゼロ。
PCRが陽性となった人もゼロ。
IgM・IgGが陽性となった人もゼロ。

PPEをちゃんと使えば、感染しません。
これは実際にICUで働いている人であれば実感しているのでは。

COVID用のICUが作られていた病院も、だんだん正常化してきているはず。
これまでも、疑いを含め、インフルエンザや結核や麻疹など、感染性疾患の重症患者の診療をしてきた。でもICUで感染したという話はほぼ聞いたことがない。
日本人全員がワクチンを接種するまでは、このリストにCOVIDが含まれて、他の患者さんの診療と同様に行われるようになる。いわゆるニューノーマル。
これまで同様、ちゃんと対策すれば、これからも誰も感染しない。

僕の日常生活はまだ完全には普通に戻らない。なので文献をルーチンで読む習慣もなくなったまま。
現在、ニューノーマルの模索中。
さて、普通に文献紹介できるようになるのはいつの日か。
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