Dr内野のおすすめ文献紹介

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ノルエピネフリン製剤の報告について

2024年03月17日 | 循環
この件、ESICMとSCCMからポジションペーパーが出てましたね。

Wieruszewski PM, Leone M, Kaas-Hansen BS, et al.
Position Paper on the Reporting of Norepinephrine Formulations in Critical Care from the Society of Critical Care Medicine and European Society of Intensive Care Medicine Joint Task Force.
Crit Care Med. 2024 Apr 1;52(4):521-530. PMID: 38240498.


Table 2のガイダンスをDeepLで和訳:
1. ICUにおけるノルエピネフリン投与量および製剤の統一的な世界標準として、ノルエピネフリンベースを採用すべきである。
2. 病院の処方と薬局は、各国で統一された報告方針を採用すべきである。
3. ベッドサイドの看護師、薬剤師、臨床医を含むがこれらに限定されないICUワークフローチームは、ノルエピネフリンをノルエピネフリンベースとしてカルテ、調剤システム、輸液ポンプに報告し、記録すべきである。
4. 研究者および研究文献は、調査に使用したノルエピネフリン製剤を明記し、分析のためにノルエピネフリンベースへの換算を含めるべきである。
5. 製造者は、薬剤バイアルにノルエピネフリン製剤をノルエピネフリンベースとして明示すべきである。
6. ノルエピネフリン製剤の表示と報告を世界的に統一することは、患者の安全を確保し、臨床ケアと研究を最適化するために緊急に必要である。このタスクフォースによって作成されたガイダンスの実施を遅らせる理由はない。

でも過去は変わらないので、以前の文献を読むときは(そしてこれからもしばらくは)、ノルアドの量は半分くらいかもしれないと思いつつ読みましょう。
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