Dr内野のおすすめ文献紹介

集中治療関連の文献紹介が主な趣旨のブログ。
しかし、セミリタイアした人間の文献紹介なんて価値があるのか?

SOFAスコアのGCS

2018年07月24日 | データベース・JIPAD
復活です。

APACHEとかのGCSは、鎮静や麻酔が投与されていたら、そのままの値を使用するのではなく、薬剤が投与されていない状況を推測する、というのが正しい収集方法で、以前は知らない人も多かったけど、最近はそれなりに周知されてきたという印象がある。

JIPADでは、最近の世間の流行に乗り、SOFAを今年の4月から収集することになった。で、その時に、GCSはどうするのが正しいのかというのが話題になり、原文を含め調べたのだけど答えがなく、まあ常識的に重症度スコアと同様でいいのではないか、その方が収集の手間も減るし、ということになった。

しかーし。
つい先日、その根拠を発見。それがこれ。

Vincent JL, Takala J, Moreno RP, et al.
The Richmond Agitation-Sedation Scale Should Not Be Used to Evaluate Neurologic Function.
Crit Care Med. 2016 Jun;44(6):e450. PMID: 27182877.


Vincent先生がこの研究に対して文句を言っているletterなのだけど、その中に、

The SOFA score includes the assumed Glasgow Coma Scale (GCS) score, that is, the GCS that the patient would have in the absence of any sedation, to evaluate neurologic function.

としっかり書いてあるではないか。SOFAスコアを作った人が言うのだから、これで決定。

これからは堂々と説明できるぞ。
よかったよかった。
コメント
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