パンと珈琲日記~整形外科じゃなくて成形~

パン焼きと珈琲を趣味とするある整形外科医の日記

油で揚げずにオーブンで名古屋風手羽先、しかも、手間いらず

2011-05-08 15:43:54 | 料理
名古屋名物、手羽先を作ってみた。手羽先は油であげてからタレをからませるのが本式のようだが、カロリーも高いし、油で汚れるし、何よりもたくさん作るとなると手間もかかるので、オーブンを使用した。オーブンは本当に便利だ。皆さんよくヘルシオで作ったりしているようだが、鶏から油が出るので普通のオーブンで何も問題ない。

やはり手羽先は一皿に山盛りにして皆で食べるとおいしい。まもなく3歳になろうかといううちの一番下の子も骨までしゃぶりつつ夢中でいるためか、ベタベタにした手を上の子の服で拭いたりして、上の子と大騒ぎしながら食べている。一家団欒。

家族の食事といえば、老夫婦の幸せそうな食事風景を描いたあるCMがある。郊外の瀟洒な家で食卓に様々に並べられた美味しそうな惣菜。微笑んでいる妻と思しき女性。夫と思われる男性もニコニコしながら食事を楽しんでいる。老夫婦の微笑ましい食事風景。。。だが、何故かわからなかったが、このCMを見るとずっと不愉快だった。並んでいるのがこの夫婦の一つ上の世代だったら嫌がるだろうコンビニの惣菜だからではない。別にこの老夫婦が悪人に見えるわけではない。震災直後であったからではない。とにかくずっと不愉快だった。わからないけれど。

先日、このCMを見た直後、たまたま某番組で伊東四朗が話していた言葉でその理由が全てわかった。ちょうどチャンネルを変えたところで前後のつながりはよくわからなかったが、こう言っていた。
「一汁一菜の粗末な食事だったが、それを家族みんなで囲んで、、、」
粗末だが同じ物を食べて家族の気落ちがひとつになって物質的には貧しかったが、今よりずっと豊かであったというような事を言っていたと思う。

翻ってCMを見ると食卓に並べられていたのは種類も豊富で一見、豪華に見えるが、ご飯にパン、てんでちぐはぐでバラバラな惣菜だ。この夫婦は心が本当にかよっているのだろうか。こういう食卓ではこの老夫婦の微笑み、喜びの顔も仮面のようで虚しく見える。感情を奪われた人形のようで何となく不気味で恐ろしい。

この四、五十年の間、日本はとてつも無く豊かになった。しかし、本当に豊かになったんだろうか、物質だけの上辺だけ?しかも物質的にはいったん豊かになったのに今ではその豊かさも失われて行くような気がしてならない。精神的にも物質的にも貧しくなってしまったら何が残るというのだろう。そこら辺の言い知れない自分の不安感をこのCMは心の底からえぐり出す力を持っているのかもしれない。

だから、こうやって一皿に盛った手羽先を家族みなでわけあって食べられるというのは本当に幸せなんだろうなぁ、と実感する。東日本大震災以降、そう感じるようになった。しかし、まあ、手羽先なんて昔はもっと安かったように思うが、最近は名古屋めしの影響なのか、骨と皮が多いのにむね肉よりグラムあたりの値段が高かったりするから驚く。前世紀、2~30年ほど前だったら安い手羽先で貧しかった食事だったのかもしれないが、21世紀の手羽先は本当にごちそうだ。



手羽先
片栗粉
塩 手羽先 1kg に対して 2~3g
コショウ 手羽先1kgに対して1~2g
胡麻油 手羽先1kgにたいして大2~3

ビニール袋の中で上記をよく混ぜ合わせる。


【たれ】

ニンニク醤油 大 3 (にんにくを醤油につけたもの)
醤油 大 2
みりん 大 2
酒 大 2
蜂蜜 大 1
水あめ 大 1
パプリカ(唐辛子)大 1
白ごま 少々

混ぜて一煮立ちさせ、焼いた手羽先とからめる。
辛さはにんにく醤油と唐辛子の量で決定。

うちは辛さを抑えるためにパプリカとしています。



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