徒然なるままに…なんてね。

思いつくまま、気の向くままの備忘録。
ほとんど…小説…だったりも…します。

ぶらり…旅…④ 小樽編→変…?

2006-12-22 17:19:00 | ぶらり…旅
 今でも惜しいことした…と思うのがここ小樽での買い物…。
移動の道すがら…ふらっと立ち寄った店で見つけたコーヒーカップ…。
小樽焼き…だと記されてあった。

 深みのある黒っぽい赤…というか…濃い臙脂色…のそのコーヒーカップを見た瞬間…ひと目惚れ…。
焼き物の衝動買いなんてしたことはないけれど…これは絶対欲しい…と思った。

 少し形の違う同じ色のカップがふたつ…。
両方手に入れたいんだけど…旅先だから持ち運びが…。
割れ物だしなぁ…。

 しばらく躊躇った後…手に馴染む方をひとつだけ買い求めた…。
そのカップは今でも実家に置いてあるけど…帰るたびに使っている…。

 もう…二十年余だよ…。
親に借金して旅をしている自分が普段使うカップにしては少し贅沢品だが…いい買い物だった…。
何かの拍子に少しだけ…欠けちゃったけど…。

 今考えれば…送って貰えばよかったんだよね…。
旅の途中って頭しかなくってさ…。
欲しかったなぁ…。


 さて…小樽と言えば北一硝子…なんてことは当時はまったく知らなくて…友達の後にくっついて歩いていた。

 商店街の通りをぶらぶらと目的地に向かう途中…ふと横を見ると…なんだかパン屋さんのような店が目にとまった。
ショーウィンドウの向こうにカーネルおじさんのような白髪の品のいいおじさんが居て…じっと見ていた自分に向かってにっこり微笑み…会釈してくれた…。

おおっ! 感激っ!

 思わず立ち寄りたくなったが…友だちが先を歩いているのでそうもいかない。
ごめんね…カーネルおじさん…おじさんのパン食べてみたかったよ…。
心の中でそう呟きながら友だちの後を追う…。

 北一硝子…は雰囲気抜群の観光スポット…木材の骨組みに石張りの壁…時代を感じさせる倉庫で…その中に展示してあるガラス製品がきらきらと星のように輝いている…って当たり前か…。

 ランプの明かりで照らされた童話の世界から抜け出たようなホールがあった…。
そこは多分…喫茶店かレストランだったと思うのだけれど…。
 そういう雰囲気のところは…眠くなっちゃうから…どちらかと言えば苦手…。
コーヒーを楽しむ間くらいなら気持ちよく過ごせるけど…ね。

 館内では…それこそ食器・花器・アクセサリー…等々…多種多様なガラス製品にお目にかかれた…。
ガラス製品を作る体験もできるって話だったけど…今回は見学のみ…。

 いつも思うんだけど…高熱になった硝子に金属の管を通して息を吹き込む時に間違えて吸っちゃったりしないのかなぁ…?
高熱の空気吸い込むのと同じだから…口の中とか喉の気管とか…火傷しないかなぁ…?
 管が長いから大丈夫なのかな…。
今度…何かで機会があったら訊いてみたい…!

 あはは…こんな変なことばかり言ってたら…こいつってどっかおかしいんとちゃうか…なんて思われちゃいそうだね…。
でも…誰か知ってる…? 知ってたら…ぜひ教えてね…。

 北一硝子を出て…運河の方へ行ったような気がするんだけど…はっきりとした記憶がない。
もうひとつふたつ観光スポットを訪ねたんだけどなぁ…どこだったっけ…?


 この日の泊まりは民宿…道中で知り合ったひとり旅の可愛い女の子から教えてもらったお勧めの宿…。
夜汽車の見える大きな窓が売り物…。 鉄ちゃんたちも利用するらしい…。
汽車と言っても今じゃ電車だけどね…。

 宿の建物は可愛いくて当時はまだ新しかった。
夕食の後片付けとか…夜食の準備とかを泊り客が分担して手伝うことになっていて…その分料金が割安…洗濯できる設備もある。

 アットホームでいい雰囲気…。
勿論…御自慢の夜汽車の風景もなかなか良かった…。
夜の闇の中を走る列車の窓の灯りがとてもロマンチック…ファンタスティック…。


 ロマンチックでないのは北海道の物価…ってか…食事の料金が高い…。
観光地だからか…仕方がないのかもしれないけど…。

 本場だから自分らの住んでいる町よりは海鮮料理が割安なんじゃないか…と思いきや…とんでもない。
言うまでもなく…新鮮で物が良いことは間違いないだろうが…貧乏な旅人には到底手が出ませんな…。

 それと…今はどうか分からないけど…当時は町から町へ移動するためには何度か乗り継ぎをしなければいけないのだが…その都度…繋ぎがひどく悪かった…。
電車の中で過ごした夜も2度ほどあったかな…。

まあ…それもまた…心楽しいんだけどねぇ…へへ…。

 おっと…電話してねぇや…。
熊にでも食われたかぁ!…ってオカンの声が聞こえそうだ…。