まだ 辞めることが決定していなかった頃 亭主がカレンダー見ながら言う。
「ねぇ この火曜日 僕も休みだよ 飯山に行こう。」
「飯山って どこか知ってるの?」
「だって 僕はまだ行ったこと無いもの。」
つまり お盆休み あんたは何度も行っているか知らないけれど僕はいったこと無い。 僕だって行きたいじゃん・・・・と言うわけ
しょうがない 行きますか? 北海道へ行ったあと 連休をまた取るのはちょっと・・・・ 次の日お昼までに帰ってくるんだよ
と言うわけで 私が案内役の 飯山を回るだけの夏休み出発です。
いつものように姨捨で高速道路を降ります。 棚田を見るためです。 暑い~~
電話をしたりして 全然興味なさそうです。
なんじゃい
確かにこの時期の棚田は 緑一色で ビジュアル的には ちょっと弱いかも
姨捨山ってここのこと?
うん~~ ちょっと 自信なさげに返事をしたのは 姨捨山の話は冠着山という姨捨にある山とは聞いていたけれど この棚田に年寄りを集めても・・・・と思ってしまったから。
いつもはここでお茶をいただくのだけれど 今日は先を急ぐので 棚田を散策したあと あのでっかい岩に登って 川中島方面を(たぶん)見る。
退屈そうな亭主
行きたいって言うな
お昼 お昼
今回は 食べてみたい物があった。 飯山の山深くの里にある 富倉のそば
オヤマボクチをつなぎに使ってあるというそばを 噂には聞いていたけれど食べたことない。
いくよ~
飯山の町を少し行ってから左奥 山の中へどんどんどんどん入っていく どんどんどんどん
どこの店に入ったら良いのか こんな山の中に店あるのか? 不安になりながら 進むと前を行く車も 富倉へ行く様子。 はじめパンフレットで見た かじか亭を 思っていたけれど 手前に くるっと曲った。 見るとはしば食堂の看板が
よっしゃ~ 私たちも続くよ~
おやぁ? お店はどこ? はしば食堂って書いてはありますけれど あれは 納屋?(失礼)
ただの民家ですけれど・・・・
でも ここがはしば食堂だった。
玄関開けたら 仏間? 部屋に代々の紋付きを着た肖像画が飾ってある部屋。
え~~っ?
小柄なおばあちゃんが まるで飛ぶように走り回っている。
あっけにとられて とりあえずそばと笹寿司を注文して待つ。
韓流定食みたい。。と思ったけれど 信州ではそういえばお茶のお供というかそれぞれのおうちのおかずでもてなしを受けたことを思い出した。
先ほどの長楽寺でも お抹茶を頼むと お茶とお菓子の後に 必ず 果物やお漬け物が出る。 びっくりするやら嬉しいやら・・・
ここでは一テーブルに5皿だったっけ? 200円 徴収されるんだけれど キュウリの漬け物 冷やしトマト ササゲ豆の煮物などが付いていて 亭主大喜び。
走り回っていた元気なおばあちゃんが運んできた 富倉そば
つなぎにオヤマボクチを入れたそばは腰があっておいしいのだという。
で どうよ?
う~~ん 確かにこし強い。 そばの香りもある
私はそれなりに楽しめた。何しろ生まれて初めての 噂の富倉そばだからね
で 亭主は。。。。
天麩羅が欲しかったなぁ・・・・と
あのおばあちゃん ホールさん そばゆで 配膳 お勘定 すべて一人でやっていらした。 更に天麩羅は無理でしょ? そうでなくてもスーパーばあちゃんだよ。
上杉謙信と武田信玄に思いを寄せながら いただいた富倉そばでした。 今度はかじか亭行ってみます。
おなかがいっぱいになったから今度は反対側の山の中腹を巡ってみましょう。
これさえあれば、他の、何も要りません。
ちょっとわからないけど、時々顔を出して、おばちゃんより愛想がいいんです。
おいしそうでしょ? 松本ご出身となると 当然おそばお好きですよね?
見ただけで解りますか?
子供の頃 お婆さんがうってくれたそばは 10割そばですが温めるとブチブチ切れました。
このそばは温めても きっと切れないと思います。 もっちりと腰の強いおそばでした。 それにしても オヤマボクチをそばのつなぎにって一体誰の発想なんでしょうね?
ご無沙汰しています。 毎日伺ってはいるのですが 更新されていないのでどうかされたのかと心配していました。
お元気そうでなによりです。
おっちゃんがそばをゆでていますか?
私が行ったときは厨房には誰もいなくて あのおばあちゃんがそばを大きな鍋に放り込んでいらっしゃいましたが・・・
一時のことだったのでしょうかねぇ?
台風 大丈夫でしたか? あれだけ 何時までも風と雨にたたられると気が滅入ります。
今度はどこへ出撃ですか?