Fuu

ある日には山 ある日には畑 自然体で気分良く暮らしています。

歴史を変えた山 天王山2

2007-06-21 12:17:11 | 山歩き

たいそうな題にしてしまったので ちょっと気恥ずかしくなったけれど 天王山からは 柳谷の方に降りていく。 ここからはあまり光秀には関係ないと思える。

光秀は山崎の戦いで敗れ 自分の城のある坂本に戻って体制を立て直そうとし、山科山中をさまよっていた。 あと少し あと少しだったのに。自分の本拠地を目前にして どんなに無念だったか。 もっとも無事に辿り着いたからといって 光秀の思い通りになったかどうかは解らないけれど・・・光秀がやっていた朝廷との外交は見事だったらしいけれど その後天海僧正が家康の前に突然現れて 同じような仕事を見事にやっていたので 光秀は生きていたと言う説が生まれたと言う話もある。

律儀で礼儀正しく 頭の良かった光秀 本当はとても惜しい人物を亡くしたのだと思う。 この戦いは これでは終わらなくて やがて湖北 賤ヶ岳を舞台に柴田勝家と秀吉の戦いに突入していく。

天王山からの道は穏やかな道だったと言える。 時々どうしようか?と思える斜面をあったけれど美しい緑に癒された。 古代からの交通の要所だったらしく 山中には神社やお寺がたくさんある。 道祖神もあちこちに見られ 地元に人にお世話をされていることが見えた。 実際 たくさんの人々とすれ違って みんなに愛されている山を感じた。

Dousojin2 Dousojin

右側はずっと竹林。 とりそこねたの? もったいない と思えるような 筍も残っている。みんなとても大きく ここならかぐや姫が入っていても 苦しくなさそうだな なんて思いながら 見て歩く。 どっか竹の根っこ光っていないかな?

やがて右側は赤松の林。 あちこちに「私有地につき 入るな」の看板あり。 「入るかっ!」って思うけれど もの凄いこと松茸が出そうな雰囲気。 足もとにあったら 「ほし~~ぃ」って思うかも。

Tikurin2 Midorinotonneru_2

Akamatu_1 Midoritonnneru

いくつかの分岐を越えて小倉神社への分岐にやってくる。初めの分岐は竹林の奥。殆ど人が通っていなさそうで ちょっと怖そうだったので 止めた。

二つ目の分岐は十方山 水無瀬の滝方面。山渓の関西周辺の山ベストコースでは こちらのピストンもモデルコースの中に組まれていたけれど 今回は無し。(後で少し後悔)

小倉神社の分岐で足が止まってしまった。今回初めて出会う急下りだった。粘土質の岩を少し削っただけのような斜面。 折しも梅雨時。昨日降った雨で粘土質の斜面はつるつるしている。 うっかり足をおこうものなら・・・膝が悪い私はひょっとしたら 立てなくなるかもしれない。

ストックを前に出して 亀さんの様にゆっくりゆっくり進むけれど 怖い。 今日ここまで三週間も病院へ行けないでいたけれど 膝は調子よかった。 歩き始めはかつんかつんと言って困ったけれど だんだんに少ないながらも潤滑油が回っているらしい。足が悪いことを忘れるぐらいだった。

「これは 膝を痛めるなぁ。 明日病院で叱られそうだよ。」

Kyuushamen 写真では あまり解らないかもしれないけれど とにかく怖かった。(きっぱり)でも思ったより短かった 十数メートルだろうか? ほっ

また緑のトンネルが続く。 やがて道は掘り割り様の登山道に変わり 空があかるくなった頃 突然 里の棚田に出た。

考えてみたら 今日は展望を楽しんだ事は一度もなかった。強いて言えば 旗揚げの松の展望台。なんだかタイムトンネルを抜け出した気分。天気予報も外れまぶしい。

道路を横切って 直ぐにまた山に入る。 畑や田んぼの横を通るので 今日初めての花を発見。

ドクダミ アザミ ウツボグサ 珍しくないけれど なんだか嬉しい。

Dokudami_1      Utubogusa_1 

楊谷寺への道は 山道10分程で アスファルトの道路に出る。竹林の中を ぐじゅぐじゅの道歩いているときは どうしようかと思ったけれどあっけない。

Tikurinhoriwari

車道をふらふら歩いていく。 紫陽花祭りの幟旗がはためく道を   大嫌いな道だったけれど 直ぐついた。

楊谷寺 その昔清水寺の開祖が夢をご覧になって 此の地にいらして谷間に十一面千手千顔観音様を見つける。 とても お喜びになってここの草庵を建て 菩薩像を安置された。 それがこのお寺の由来だそうだ。

今の本堂は後に建て直したもので 厨子は淀君の寄進に寄るものだったり 寺の宝物として中御門天皇の鏡がある。

もう一つ 独鈷水(おこうずい)が有名。弘法大師がここにいらして 母ざるが岩からしたたり落ちる水で小猿の目を洗ってやっているのを見て そんなに良い水なら人間にも聞くに違いないと 清水を独鈷でかき回して祈ったと言われる水。

Youkokuji 入って直ぐに真っ青な紫陽花が咲いている。中がほんのり黄色で美しい。 三脚を立てて写真を撮っている愛好家が立ち話。

「・・・・若沖の掛軸が三点あってね・・・ 今度分けてもらう・・・」

ん? 耳がダンボ 若沖? 本物をそんな簡単にやりとりする筈無いなぁ・・・ 狸さん聞いたら 同じように耳ダンボだね?

おかしくなって先に進む。

Ajisaiblue境内の紫陽花は まだ二分咲きといったところ。

でもこれはこれで良い。 こじんまりした境内は 盛りだくさんの お堂。 その間を 紫陽花が所せましと 植えられている。 ここの紫陽花は 元々は植えられたものでは無く自然のものだそうだけれど 割合丈が短く これもコンパクト。 

漏れ聞こえる話によると 地元の農業高校の生徒の研究に寄るものだとか。。。 どっち? 自然のもの? 作られたもの?

Ajisai Ajisai2 

Nanadanka Ajisaidera

独鈷の水は 境内左奥にあった。 最近目が特に悪くなったので少々御利益に預かろうかと 行ってみる。 大きな岩を組んだ井戸の様なのに 水がなみなみと入っていて ゴミが入らないように木のふたがしてある。 みんなペットボトルを持ってきて 汲んで帰るらしく 漏斗や柄杓がおいてある。 飲んでみたら ちょっと舌を刺すような感じがしたけれど・・ 効くかな? 何に効くかな?

Okouzui 本堂の右を奥の院へ登っていく。 ん? 登り口に 手水が 立派な竜が見守っている。 弁財天

麗顔成就の水だそうで 手ぬぐいも売っている。 毎日この手ぬぐいで 顔をぬぐうと綺麗な顔になるそうな 淀君の像がかけられているそうで 淀君にあやかってと言うことなのかな?

私は これ以上綺麗にならなくても良いので 素通り・・・

Benzaiten奥の院から 境内を少しずつ降りながら元にもどっていく。

今回の山歩きは どっちかというと山登りと言うより 歴史を辿る歩き。

こんなのも良いな。 足の調子も比較的良いし 暑くなるけれど しばらくは こんな歩きを続けながら 暑い夏を乗り切ろう。

コメント (10)
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