テムテムな日常

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歴史の影に暗躍する

2006-10-24 | 本・マンガ・アニメ

父ちゃんは自他共に認めるミリタリーマニア。家には自衛隊や世界各国の軍備、警察に関する本がたくさんあるし、ニュースなどでちらっとうつる戦闘機などをみても「あれは○年式の○○で、あれを採用している国は○○で・・・」とうんちくが長い!常日頃から「歴史を知ることは未来を知ること」と言い、とくに戦争の歴史について語らせると2日ぐらいは終らないのではないかと思うくらいの膨大な知識をもっています。

そんな父ちゃんの買ってくるマンガは、私の好むようなお気楽路線とはまったく違い、壮大な世界観、戦争や平和をテーマにしたものが多いのです。だから「マンガくらいお気楽読書にしたいよね~」と思っている私が、父ちゃんの蔵書に手をつけることはめったにないのですが、最近深夜アニメにもなっているこのマンガ、かなり面白いです。

Pumpkin Scissors   1・・・「パンプキン・シザーズ」5巻まで発売中

物語はまったくのフィクションなのですが、停戦後のある国を部隊に「戦災復興」を掲げる部隊の活躍を描いた作品。戦う相手は長引いた戦争によって生み出された飢餓や疫病、兵隊の野盗化といった、いってみれば「もうひとつの戦災」なのです。そんな「パンプキン・シザーズ」と出会った一人の兵士・・・彼は最前線での戦いを強いられながらも決して歴史の表舞台に立つことの許されない部隊の所属で、のちにパンプキン・シザーズによる「戦災復興」のカギをにぎることになるのですが・・・といったお話。結構難しいマンガです。

これはマンガのなかのお話ではあるけれど、実際にはこうした「見えざる部隊」の存在はどこの国の軍隊、どこの国の戦争にもあったと思うのですよ。いざとなったら歴史から切り離され、なかったものとして扱われる兵士達の存在・・・肉体的・精神的にも過酷なことこのうえないだろうし、彼らの暗躍は人道上問題のある場合だってある。そこまでしてなぜ、人は戦争をし続けるのだろうか・・・そして真の戦災復興とは何か、というのが大きなテーマなのですが、これって現在の日本を取り巻く状況に非常にマッチしていると思うのですよ。

戦争を直接知らない世代だからこそ、もっともっと戦争について学ばなければならないし、消し去られた真実があるのならそれもきちんと知っておかなければならない。それぞれの歴史認識があって当然で、個々の歴史認識がしっかり育っていくことによって再びおろかな過ちを繰り返すような自体には陥らないと思うのです。臭いものにフタをするのではなく、なぜ臭いのかをちゃんと解明することが先なのです。


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2 コメント

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それなら (チョムプー)
2006-10-24 20:29:52
ぜひ、写真家「不肖」宮嶋茂樹さんの著書をおすすめしてあげてくださいー。『ああ堂々の自衛隊』(カンボジアPKOの自衛隊宿営地の外に野営して取材というムチャを敢行)、『ちょっと戦争ボケ』(自衛隊PKOの全ての場所に、フリーカメラマンとして、後ろ盾もなく決死の取材)、そのほかもちろんイラク自衛隊取材の本もたくさんあります。

どれもおもしろおかしく書いているんですが、とても考えさせられて、実際お見かけしたこともあるんで、よく読んでます。
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うちにもあります! (hana(本人))
2006-10-25 10:30:58
>チョムプーさん

ウチにも宮嶋氏の著書ありますよ~。この人、「不肖」とか言わなけりゃいいのに・・・といつも思っているのですが(笑)、確かにあんな過酷でシビアなものばかりとってると、おもしろおかしくでも言わないとやっていけないのかもしれませんね。

出版上の都合できっともっと世間に公表したいであろう写真もたくさんあるのだろうと思います。ネットでもたまにそうした写真は見ることができますが、もっと大勢の人が見て、考えなければなりませんね。
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