テムテムな日常

頑張れみんな!頑張れ自分!

理想と現実のギャップをなくせ!

2007-03-08 | 本・マンガ・アニメ
だいぶ前にも記事にしたマンガ「ヘルプマン!」ですが、一番新しい7巻は、仕事を辞めてしまった私に「やっぱり介護の仕事はいいなぁ」と思わせるのに充分な内容でした。みなさんはもう読みましたか?

「ヘルプマン!」は、言わずと知れた「介護」についてもマンガですが、ご存じない方のために軽く説明しますと・・・主人公の恩田百太郎(おんだももたろう)は、幼馴染で親友でもある神埼仁(かんざきじん)に、高校3年生で卒業も近いある日、突然「学校を辞めて介護職になる!」と宣言され、今まで仁と良くも悪くもつるんできた百太郎も負けじと介護の世界へ飛び込むのですが、そこは全くの未知の世界・・・でもまっすぐで自分なりの正義感をもつ百太郎は、まわりの職員とぶつかりながらもいつしかお年寄りの心を掴み、日々の仕事に追われ介護という仕事の本質を見失いかけていた先輩たちのモチベーションをあげる存在になっていくのです。

はじめのうちは「こんな一人ひとりに時間を割いていたら、仕事なんてなりたたへんわ!」「理想はそうだけど現実はこんなもんじゃないわ」と思いつつも、介護職とはなんたるか、真の幸せとはどこにあるかを深く考えさせられ、時には怒り、時には涙を流し・・・なかなか読みごたえのあるマンガです。

もちろんマンガだから、理想的すぎる部分もあるのですが・・・実際介護の仕事をしていてもどかしく思っていたことも、考え方次第ではあっさりと解決できるものだと知りました。

介護職はなんでもすべて解決できる存在じゃない。
そしてお年よりはただ介護されるのを待っていることしかできない存在じゃない。

利用者も職員も人間・・・ぶつからないと分かり合えないこともある。なんでもしてあげることが「介護」なのではなく、お年寄りの思いを汲み取り、幸せは何たることかを共に考えることがこれからの高齢化社会を支えていく一番簡単な方法ではないかと思います。

そう思うのも、マンガに出てくる人たちは、みんな「スーパーマン」ではありません。誰にでもできることを当たり前にやっているだけなのです。難しいことは抜きにして、「してもらいたいこと」に「ちょっと手を貸す存在」が介護職なのです。