本日の漢方市民講座は「要薬」No4 大黄 厚朴です。
大黄 だいおう ダーフアン 苦寒 別名 将軍、川群、錦紋、帰経は脾胃大腸肝心包
効能:攻積導滞 抑菌止血 活血祛瘀 清肝利胆 清熱瀉火 清熱解毒
芒硝は玄明粉の別名があり、天然の含水硫酸ナトリウム或いは、ほとんどが結晶硫酸マグネシウムです。現在、便秘の西洋薬の「カマグ」「マグミット」はより純度の高い硫酸マグネシウムです。中国の家庭的では、スイカの中身をくりぬき、芒硝をいれて風通しのよい日陰に置く数日で外側に析出してくる西瓜霜が有名で咽頭痛に効果があります。
大黄と芒硝の共通点は瀉下通便、清熱で、芒硝には便を柔らかくさせる作用があります。
大黄と芒硝の相違点は大黄には腸蠕動増強作用、解毒涼血作用、血分での活血作用がありますが、芒硝にはありません。逆に、芒硝の便を軟らかくさせる作用は大黄にはありません。大黄の効能を要薬すれば以下のようになります。
① 瀉下攻積:積は食積の積 単品で10g泡服 実熱+便秘 に効果「瀉下攻積の要薬とされ」 熱積に効果があります。 湿熱下痢にも使用する:(細菌性の下痢など) 里急後重の症状を伴います。 (一見反治に見えるが、湿熱を早期に 排泄させる「瀉熱通腸」の考えに基づきます) 寒積便秘にも方剤配合で使用します |
②清熱瀉火:石膏と効果似る(意識不明の高熱など) 大黄は陽明腑熱を払います 「引熱下行」「上病下取」「臓熱を腑から取る」 肺熱、扁桃腺炎の熱などに効果があります ③清熱解毒:できもの一般、火傷 歯痛、瘡瘍 ④活血祛瘀:(血分での涼血祛瘀作用) 婦人科の悪露、捻挫、打撲の瘀血 瘀血の対処方法:熱性のもの-大黄 寒性のもの-大黄+温里薬 |
スライド1 大黄は根茎或いは根を乾燥させて作ります。
(写真はほとんどが本草綱目彩色図譜から引用しました)
大黄は短時間煎じることにより通便成分が出るが、長時間煎じると、反って収斂成分が出ることから、煎じる時間が大切です。
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