要石(かなめいし)
台湾出身の「黄孟正九段」(日本棋院)をご存知の囲碁ファンが多いことでしょう。門下にあの強い謝依旻がいます。ともかく解説が上手いのです。ちょっと顎をつきだし斜め上を向きながら登場し、「ハイ 行きましょう」とテンポがいいのです。迷うような解説はしません。用意周到な氏の解説を聞いていると、自分まで強くなったような「錯覚」を感じてしまいます。アマチュアが大好きな解説者です。
「それ、要石(かなめいし)とられちゃ駄目、こっちは捨てる そうです」「ここに打たせたら、満点」と、たまに他動形と自動形の違いはあるものの、大棋士「林 海峰」の「にこやかな、ゆっくりとした解説」ではなく、要(かなめ)、要(かなめ)と明快に飛ばします。プロ棋士たちは黄孟正九段に感謝しなくてはなりません。底辺が広がって、囲碁人口が増え、プロ棋士たちはメシが食えるようになるのですから。「用意周到黄孟正」
本日の漢方市民講座は「要薬(ようやく)(かなめの薬)」です。 初回として 黄蓍 香附子 当帰 川芎 羌活 独活 夏枯草 龍胆草 滑石 丹参 何首烏 天麻 貝母 13薬にします。
黄蓍 おうぎ 脾肺の気を補う要薬です。便秘を例にします。 便秘を論ずる場合に、肺と大腸は表裏関係にあることから、肺の粛降作用が失われる肺気虚になれば便秘になるという中医学的特徴があります。 分類では虚秘中の気虚になります。 (症状)便意があっても排便無力、無理すると出汗し、息切れになり、顔色は晄白、排便後の脱力感、便は堅くなく、精神不振、倦怠無力、舌が淡嫩、苔が薄、脈が虚である。 (証候分析)本証は肺脾気虚である。脾気不足のため大腸の伝送が無力になり、便意があっても排便無力となる。肺衛不固、腠理空虚のため、汗が出、息切れになる。脾虚のため、運化失調、化源不足で、顔色が晄白、精神不振、倦怠無力が見られる。舌が淡、苔が薄、脈が虚、用便後の倦怠などはいずれも気虚の証候です。 (治療法)益気潤腸 (方薬)黄蓍湯 おうぎとう 本方は益気潤下を主とする。黄蓍は脾肺の気を補う要薬であり、火麻仁、蜂蜜は潤腸通便、陳皮は理気の効果をもつ。 黄蓍湯(金匱翼):黄蓍 陳皮 麻子仁 蜂蜜 気虚が著しい場合は党参、白朮を加え、補気の力を強化する。気虚下陥、肛門下垂感がある場合は補中益気湯(脾胃論)を併用し、益気挙陥の効果を果たします。 香附(子) シアンフーズ こうぶし 肝 三焦 疏肝理気解鬱 調経止痛 (調経止痛の経は月経の経、 香附子は婦人科の要薬です) 生理は気分血分両者が関係します。 理気薬でありながら血分にも入れる 特性を持ち、肝気鬱滞の要薬 婦人科の要薬 平性なので長期投与可能です。
中国有名方剤加減 聖癒湯(せいゆとう)
出典 蘭宝秘蔵 金代 李東垣原著 李仲校正
黄耆 人参 当帰 熟地黄 白芍 川芎 香附子 延胡索 竜眼肉 炙甘草