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要薬(ようやく)考 No2 丁香

2012-11-04 00:15:00 | うんちく・小ネタ

前稿では 黄蓍 香附子 当帰  羌活 独活 夏枯草 

龍胆草 滑石 丹参 何首烏 天麻 貝母 の13薬についてお話しました。

本日の漢方市民講座「要薬」は丁香(ちょうこう)です。

Jpeg 

スライド 丁香丁子

丁香デインシャン

ちょうこう 辛温

クローブ(丁子)(英)Clove

料理に附子、肉桂と一緒に使用する

帰経は脾胃(肺腎)とする清書もある。

温中降逆 嘔吐の要薬

学名Syzygium aromaticum

胃寒のシャックリ(吃逆きつぎゃく)

胃寒の激しい嘔吐 歯痛

温中降逆、温腎助陽、下気止痛に作用する

丁香は温裏散寒薬にも、理気薬にも分類されます。薬性が温ですので温裏薬として分類され、附子 川烏 干姜 肉桂 呉茱萸 高良姜 花椒 胡椒 細辛

?茇ビーバ或いは?澄茄ビーチャンチエ小茴香と並んで分類されている清書もあります。中国の清書では理気薬(qi regulating Chinese medical herbs)とされ、橘皮 青皮 香附子 木香 枳実 薤白 烏薬 ?ビンラン=大腹子 

川楝子 沈香 柿蔕 と並んで記載している清書もあります。温中降逆作用は脾胃を暖めて、胃の気逆を治すという意味で、温裏作用と理気作用の2面性を表します。下気止痛は奔豚気逆を押さえて止痛する意味ですが、理気止痛の前に温中が隠されているのです。温腎助陽の効果は、腎陽虚の冷え、インポテンツ、帯下などに他薬と併用されますが、直接的な補腎陽作用が無いと中国ではみなされた結果、補薬としては分類されていません。