前稿では 黄蓍 香附子 当帰 川芎 羌活 独活 夏枯草
龍胆草 滑石 丹参 何首烏 天麻 貝母 の13薬についてお話しました。
本日の漢方市民講座「要薬」は丁香(ちょうこう)です。
スライド 丁香(丁子)
丁香デインシャン ちょうこう 辛温 クローブ(丁子)(英)Clove 料理に附子、肉桂と一緒に使用する 帰経は脾胃(肺腎)とする清書もある。 |
温中降逆 嘔吐の要薬 学名Syzygium aromaticum 胃寒のシャックリ(吃逆きつぎゃく) 胃寒の激しい嘔吐 歯痛 温中降逆、温腎助陽、下気止痛に作用する |
丁香は温裏散寒薬にも、理気薬にも分類されます。薬性が温ですので温裏薬として分類され、附子 川烏 干姜 肉桂 呉茱萸 高良姜 花椒 胡椒 細辛
?茇ビーバ或いは?澄茄ビーチャンチエ小茴香と並んで分類されている清書もあります。中国の清書では理気薬(qi regulating Chinese medical herbs)とされ、橘皮 青皮 香附子 木香 枳実 薤白 烏薬 ?榔ビンラン=大腹子
川楝子 沈香 柿蔕 と並んで記載している清書もあります。温中降逆作用は脾胃を暖めて、胃の気逆を治すという意味で、温裏作用と理気作用の2面性を表します。下気止痛は奔豚気逆を押さえて止痛する意味ですが、理気止痛の前に温中が隠されているのです。温腎助陽の効果は、腎陽虚の冷え、インポテンツ、帯下などに他薬と併用されますが、直接的な補腎陽作用が無いと中国ではみなされた結果、補薬としては分類されていません。