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動物霊園グリーンメモリアルのブログ

「いとしい子たちよ安らかに」

勝利の花束

2011年06月21日 | 可愛い子とご家族のお話
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週の明けた月曜の午後、前日にワンちゃんを亡くされた4人のご家族が葬儀に来園しました。
ご家族のお母様から「本堂の祭壇にお供え下さい」と、とても綺麗な花束をいただきました。
葬儀も終わりに近づき、お母様に花束をワンちゃんが入りましたお墓へ移動しようか尋ねましたら、このまま祭壇に置いてあげてほしいと仰いました。
ご家族の娘さんはある競技のプロの選手で前日の大会で見事に優勝し、表彰としてこの花束を頂いたのだそうです。
数年前、やはりワンちゃんを亡くされ当霊園で葬儀をした時も大会と重なり、その時は2位でした。
時を経て、この有終の美を飾り、墓前で手を合わす皆さんの姿はワンちゃん達に感謝の意を込めたんだと思いました。
お帰りの際、乗車してきた自動車の後部座席に置いていた主催者の名前と優勝賞金が書かれたボードを取り出し、高々と抱え上げて見せて下さいました。
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5兄弟

2011年06月18日 | 可愛い子とご家族のお話
小雨が降りしきる6月半ば、一人のご婦人が夕べ亡くなった猫さんを連れて来園されました。
嫁がれた娘さんと当霊園で落ち合う事でしたが、お母様が若干予定時間より早めに到着されたので、お棺に納まった猫さんと本堂に上がって待って頂く事にしました。
この猫さんは今から21年前に当時高校生だった娘さんがアルバイト先から自宅へ自転車で帰る途中、道端にダンボール箱の中に押し込まれ放置されていた5匹の子猫達の1匹なのだそうです。
娘さんは子猫達を保護するべくダンボール箱ごと自転車の荷台へ乗せようと試みたようでしたが、いかんせん箱が大きくてそれは断念。
それならば、と言った感じだったのでしょうか、子猫たちを次々拾い上げ自転車の前カゴに直接入れて自宅まで帰ってきたのだそうです。
カゴの中で「ニャーニャー」と泣き続ける5匹の子猫たちを自転車に乗せている女子高生の姿は、行き交う通行人からは、かなりの注目を浴びたみたいです。
家にたどり着いた娘さんのその時の姿が今でも忘れられないと、お母様が仰いました。
今日、連れて来られた猫さんの兄弟達はそれぞれ里親が見つかり、良い生涯を送った、あるいはまだ元気にしてる子もいるのだそうです。
約束してた時間を迎え、到着した娘さんと共に斎場で最後のお別れをなさっていただきました。
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お棺の似顔絵

2011年05月22日 | 可愛い子とご家族のお話
5月の穏やかな日の午後、亡くなった猫さんを連れて来園された方がおりました。
自動車の助手席には段ボール箱を白い紙で覆ったお手製のお棺が横たわっており、表面には手書きの可愛らしい猫のイラストが描かれておりました。
斎場にて点火する前に「可愛い絵はご主人が描いたのですか?」と、尋ねましたら、にこやかに頷いておりました。
この方はお墓を持っておられ、過去にも猫さんを亡くされた時はお棺にその子をモチーフとした似顔絵とお別れの言葉を書いておられました。
これは、現在は成長し社会人となって葬儀に来る事が出来なかった息子さんの心を言葉にし、お棺に綴ったのだそうです。

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チキンラーメン

2011年04月10日 | 可愛い子とご家族のお話
桜の花のつぼみが大きくなってきた春先、市内に於いて猫さんとご家族をお迎えをいたしました。
ご家族お手製のお棺の中の猫さんの傍らに一つの袋詰めのチキンラーメンが添えられておりました。
この猫さんの仔猫時代はご主人の務め先の会社が保護し事務所のロッカーで飼われていたのだそうです。
会社にペットフードがなかったので、その場にあったチキンラーメンをどんぶりで温めて箸ですくって食べさせて数日間を過していました。
ある日、ご主人が奥様にその仔猫の里親が見つかるまで自宅に置いときたいと相談をしました。
当時、奥様は飼っていた猫さんを亡くされたばかりで気持ち的にはあまり乗り気ではありませんでした。
数日後、ご主人が仔猫をお家に連れて来ました。
それまで渋々承諾をしていた奥様ですが、仔猫の小さな姿を見て、里親を探す事では無く、先に亡くなった猫さんの分の愛情を注ごうと思い立ったのだそうです。
それから十数年が経ち前日の夜、仔猫だった猫さんが亡くなりました。
ご自宅から霊園へ向かう車内で奥様が懐かしそうにこうも語って下さいました。
「今、思うと主人は仔猫を引き取る前提で、里親探しは口実で、先の猫が死んだばかりでくじけてた私を気遣っていたのかも知れない」と、仰っておりました。
お棺のチキンラーメンは昨夜ご主人がお別れの印(しるし)として猫さんに持たせてあげたのだそうです。

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おじいさんの写真

2011年03月03日 | 可愛い子とご家族のお話
もうすぐ学期末を迎える3月のある朝、歳の頃中学生と思われる3人の娘さんを伴ったご家族がワンちゃんの葬儀に来園しました。
葬儀に際し、本堂に上がっていただいた時に一人の娘さんがカバンの中から写真の入った額を大事そうに取り出しました。
私は葬儀の為に用意された亡くなったワンちゃんの写真かと思いましたが、違いました。
写っていたのは4ヶ月前に他界した、この3人の娘さん達のおじいさんでした。
おじいさんは生前、このワンちゃんをとても可愛がっておられ、また、このワンちゃんの行く末をとても心配されていたそうです。
おじいさん亡き後、残されたご親族皆様がワンちゃんのお世話をしていたのだそうです。
一番可愛がっておられてたおじいさんにワンちゃんのご葬儀に参列して欲しいとの願いだったのでしょう。
ご供養、読経中は膝の上に写真を抱いた娘さんが、おじいさんの分のご焼香をなさっておりました。

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双子の山羊

2011年01月22日 | 可愛い子とご家族のお話
県内におきましてヤギさんを亡くされたご家族の元へお伺いしました。
会社経営をなさっておりますこの方の広い敷地内の建物の一つの中に横たわったヤギさんがおられました。
ご家族の他、会社に勤務されております方々がそのヤギさんをお棺に納めている時に奥から「メェ~」と、可愛らしく、物悲しそうな鳴き声が聞こえました。
声の主は亡くなったヤギさんの双子の片割れでした。自分の姉妹の行く末が不安なのか、落ち着き無くこちらを見ていました。
一年と数ヶ月前に事情が有りこの双子を引き取り、数週間前に片方のヤギさんが怪我をし、息を引き取るまで2頭はお互い寄り添ってたと、言葉少なげにご主人がお話をして下さいました。
お棺を自動車にお乗せし、敷地から出立する時はご家族に撫でてもらい落ち着きを取り戻した残った方のヤギさんが自分の姉妹のお見送りをしていました。

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可愛いオーナメント

2010年12月23日 | 可愛い子とご家族のお話
所用で市内在住で個人でお墓を持てれておりますご家族のお家にお伺いしましたら、玄関に可愛いクリスマスツリーが飾られておりました。

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お話を聞かせていただいた所、ツリーのオーナメントのモデルはこの方のワンちゃん達でありご家族がお作りされたのだそうです。
他にもお正月の飾り等もあるそうで、ご家族のこの子たちへの愛情が形となって現れてるんだな、と感じました。




半分コのパン

2010年12月05日 | 可愛い子とご家族のお話
霜も溶けきり良く晴れた12月の或る朝、
お孫さんを伴って親子3世代のご家族がワンちゃんのご葬儀に来園されました。
斎場におきまして、ご家族皆様でお棺に納まりましたワンちゃんにお花と奥様お手製のパンを持たせてあげようとしておりました。
その時、幼いお孫さんが「ボクにもちょうだい」と、遠慮がちで小さな声で言いました。
奥様がお作りしたパンはお孫さんも亡くなったワンちゃんも大好きだったそうで、この時はご用意されたいくつかのパンの1つをご主人が手でちぎり、半分はお孫さんに手渡し、もう半分をお棺のワンちゃんに持たせてあげました。
お孫さんはにこやかにパンを頬張りながら、パパ、ママ、お爺ちゃん、お婆ちゃんと一緒にワンちゃんに最後のお別れをなさいました。
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同級生

2010年12月03日 | 可愛い子とご家族のお話
市内でご依頼によりご自宅へ訪問しました時のお話です。
亡くなりましたワンちゃんのお名前をお尋ねしましたところ、名付けの由来は十数年前に当時少年だった息子さんが同級生の方からそのワンちゃんを引き取り、名前もその方の姓字の一部からいただいたのだそうです。
最初のうち同級生の方は怒っていたみたいでしたが、次第に息子さんのワンちゃんに対する愛情を見続けてその子の晩年には良い思い出話となっていた、と、ご家族のお母様が懐かしそうにお話しをして下さいました。
お仕事の関係で息子さんは葬儀にお出でになれませんでしたが、前日はその同級生の方と一緒にワンちゃんとの別れを惜しんだそうです。




見送る鶏たち

2010年10月03日 | 可愛い子とご家族のお話
千葉県内の比較的都市部に在住されております方からのご依頼で亡くなった大きなワンちゃんのお迎えにお伺いしました。
ワンちゃんをお棺に納めお家から自動車にお乗せする段階で庭の奥から茶色くて丸い、手毬の様な団体が玄関先へ向かって歩いて来ました。
おやっ、と思い視線をそちらに向けますとその団体さんはお宅で飼われてるニワトリたちでした。
ご主人が仰るには、亡くなったワンちゃんとこの団体さんは普段からとても仲がよくお昼寝も一緒にしていたそうです。
蓋の閉じていないお棺の縁からワンちゃんの顔をじっと眺めているニワトリさんたちの姿はまるで最後の挨拶をしている様に見えました。





ゴーヤーとコロちゃんロンちゃん

2010年08月09日 | 可愛い子とご家族のお話
暑さみぎりの中、ご家族に連れてもらいコロちゃんとロンちゃんがお参りにいらしました。
先日はイベントの参加で自動車で名古屋にお出かけされたそうです。

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さすがに外はとても暑いのでご家族がお墓参りをしてます時は車内で涼んでおりました。
画像の見事なゴーヤーはご主人が栽培、収穫されお土産としていただきました。ありがとうございます。
その他にもカボチャやスイカ、ピーマンに獅子唐等たくさんの自家製野菜をお持ちしていただきました。
祭壇にお供えした後、ゴーヤーチャンプルやカレーの具にしたいと思います。




だいこく君

2010年07月15日 | 可愛い子とご家族のお話
御歳18歳を迎えお亡くなりになった猫さんの火葬にご家族とご一緒に来園しました、ニューファンドランド犬のだいこく君です。
大きな体に優しい瞳で、お出かけ先ではいつも人気者だそうです。

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だいこく君は1歳とまだ若く、亡くなった猫さんとは付き合いはそんなに長くはありませでしたが、斎場でのお別れの際は普段は吠える事がないのにこの時は不安な感じで一瞬ですが唸っておりました。
傍におられるご家族の気持ちを感じ取った様に見えました。








雨のち晴れ

2010年06月24日 | 可愛い子とご家族のお話
降りしきる雨の中、一組のご家族がお亡くなりになったワンちゃんのご葬儀に来園されました。
「お別れの涙雨なのかなぁ」、と悲しい素振りでご主人がおっしゃっておりました。
火葬、ご供養中も雨が止む気配は感じられませんでした。
その方は墓地を持たれており、当日に納骨を希望されておしました。
火葬が終わり収骨の段階になった時、それまでの大雨が嘘の様に止みました。
その子をお墓に納骨しご家族が手を合わせてた頃には雲の間から日の光が射してきました。
そして、お帰りになる時にはすっかり晴れ渡り、その子がご家族を見守っている様に感じました。


お手紙

2010年06月16日 | 可愛い子とご家族のお話
猫さんをご葬儀され四十九日忌を迎えましたご家族から、その子の写真付きのおはがきが届きました。
その子を通してのお知り合いにお送りされたであろう手紙の1通だと思います。
優しい文面が一緒に過ごした日々の事を私も手紙を読んで想い浮かべました。


三度目のお別れも夢の中

2010年06月12日 | 可愛い子とご家族のお話
個人で墓地を持っておられますご家族のワンちゃんのご葬儀をとり行いました。
その子はいつもその方の傍に居て、夜おやすみになる時も一緒にお布団に入っておられたそうです。
朝方いつもの様に眠ったままの姿でその子がお亡くなりました。
先にお墓に入っておられます子たちも、この子と同じくご家族と一緒に夜おやすみになっている時にお迎えが来たんだそうです。