令和3年(2021) 6月


入梅
梅雨に入ることを「入梅」といいますが、農作業をする上で雨期を知ることはとても
重要なことなので、江戸時代に暦の上での「入梅」が設けられ、雑節のひとつとなりました。
昔は芒種以降の最初の壬(みずのえ)の日、立春から135日目などとされていましたが、
現在は太陽の黄経が80度に達した日とされています。
暦の上ではこの日から梅雨ですが、実際は気象庁の発表する「梅雨入り宣言」が目安。
南北に細長い日本は、北と南では気候も大きく違い、
梅雨入りも梅雨明けも、ほぼ南の方から順にやっています。
梅雨の期間は約1ヶ月半から2ヶ月くらいで、年によって変動します。
「入梅」に対し、梅雨明けすることを「出梅」といいます。
ちなみに、暦の上の入梅は毎年6月11日頃。
関東地方の梅雨入りの平年値は
6月8日頃で、梅雨明けの平年値は7月21日頃です。
梅が実る頃だからその名が付けられた「入梅」。つゆも「梅雨」と書きます。
梅雨の時期になると、紫陽花をよく目にするようになります。

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あじさい
紫陽花は「七変化」とも呼ばれ、咲く場所や時期によって青やピンクなど花の色が
異なる性質を持ちます。この色の違いは、咲く場所の土壌の酸性度によって変わるそう。
弱酸性の土壌を持つ日本では青みがかった紫陽花が多くなり、
逆に、ヨーロッパなどのアルカリ性の土壌で咲く紫陽花はピンク色のものが多くなります。
紫陽花の原種は日本に自生するガクアジサイです。
小さな花の周りを装飾花が額のように彩っています。
これが西洋で品種改良をされて日本に逆輸入され、
現在よく見られる手まり型のものになりました
雨は、降り方や季節、地域によって少しずつ名前が変わります。
たとえば、雷を伴う激しい雨は一般的には雷雨と呼ばれます。
この雷鳴を神様のお告げと捉え「神立(かんだち)」、雷の音ではなく稲妻の光を強調し
「電雨(でんう)」などの呼び方があります。
大雨が降った時には、すべて洗い流す雨という意味で「雨濯(うたく)」、
盆をひっくり返したような短時間の雨だと「盆雨(ぼんう)」などと表現します。
他にも日照り続きの後に降る恵みの雨を、高価な錦にたとえ「錦雨(きんう)」と呼んだり
「喜雨(きう)」「宝雨(たがらーめ)」と呼んだり、同じような状況、降り方でも表現が様々です。

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紙面版PDF


入梅
梅雨に入ることを「入梅」といいますが、農作業をする上で雨期を知ることはとても
重要なことなので、江戸時代に暦の上での「入梅」が設けられ、雑節のひとつとなりました。
昔は芒種以降の最初の壬(みずのえ)の日、立春から135日目などとされていましたが、
現在は太陽の黄経が80度に達した日とされています。
暦の上ではこの日から梅雨ですが、実際は気象庁の発表する「梅雨入り宣言」が目安。
南北に細長い日本は、北と南では気候も大きく違い、
梅雨入りも梅雨明けも、ほぼ南の方から順にやっています。
梅雨の期間は約1ヶ月半から2ヶ月くらいで、年によって変動します。
「入梅」に対し、梅雨明けすることを「出梅」といいます。
ちなみに、暦の上の入梅は毎年6月11日頃。
関東地方の梅雨入りの平年値は
6月8日頃で、梅雨明けの平年値は7月21日頃です。
梅が実る頃だからその名が付けられた「入梅」。つゆも「梅雨」と書きます。
梅雨の時期になると、紫陽花をよく目にするようになります。

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あじさい
紫陽花は「七変化」とも呼ばれ、咲く場所や時期によって青やピンクなど花の色が
異なる性質を持ちます。この色の違いは、咲く場所の土壌の酸性度によって変わるそう。
弱酸性の土壌を持つ日本では青みがかった紫陽花が多くなり、
逆に、ヨーロッパなどのアルカリ性の土壌で咲く紫陽花はピンク色のものが多くなります。
紫陽花の原種は日本に自生するガクアジサイです。
小さな花の周りを装飾花が額のように彩っています。
これが西洋で品種改良をされて日本に逆輸入され、
現在よく見られる手まり型のものになりました
雨は、降り方や季節、地域によって少しずつ名前が変わります。
たとえば、雷を伴う激しい雨は一般的には雷雨と呼ばれます。
この雷鳴を神様のお告げと捉え「神立(かんだち)」、雷の音ではなく稲妻の光を強調し
「電雨(でんう)」などの呼び方があります。
大雨が降った時には、すべて洗い流す雨という意味で「雨濯(うたく)」、
盆をひっくり返したような短時間の雨だと「盆雨(ぼんう)」などと表現します。
他にも日照り続きの後に降る恵みの雨を、高価な錦にたとえ「錦雨(きんう)」と呼んだり
「喜雨(きう)」「宝雨(たがらーめ)」と呼んだり、同じような状況、降り方でも表現が様々です。

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