令和2年(2020) 2月
事始め
12月8日と2月8日を「事八日(ことようか)」といい、様々な行事が行われてきました。
「事八日」というのは、この日が事を始めたり納めたるする大事な日だからです。
事八日には、針供養をしたり、お事汁を食べたりする風習があります。
12月8日を「事始め」、2月8日を「事納め」という場合と、その逆に、
2月8日を「事始め」、12月8日を「事納め」という場合があるのですが、
それはいったいなぜでしょう?
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/76/b7/1c7f733e192b4dc4443bb57a836dd0e9.jpg)
「事」とは、もともと祭りあるいは祭り事を表す言葉で、コトノカミという神を祭るお祭りです。
そのお祭りが12月8日と2月8日の2回あり、「事八日」「事の日」などと言われました。
コトノカミが「年神様」か「田の神様」かで、事始めと事納めの時期が逆転します。
この日付の違いは、この時に始める「事」が新年に迎える神様の「事」なのか、
田畑を耕し農耕に勤しむ人の「事」かという違いです。
年を司る神様を年神様といいます。年神様を迎えるために正月行事の準備を
始めるのが12月8日の「事始め」で、年越しの「神事」が始まる日です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/67/4a/17a1099d527e63f59e6935bcdaa578fb.png)
そして、後片付けもすべて納めるのが2月8日の「事納め」です。
こうして神様に関する一連の「事」が終わると、春を迎え田畑を
耕す時期となり、人々の日常が始まります。
江戸時代に入ると、12月13日が大吉日とされた鬼宿日にあたることから、
この日が江戸城の「御煤納め」と定められました。このため12月13日が
「正月事始め」として定着し、煤払い、松迎えなどの正月の準備にとりかかる日とされています。
年神様を迎えるための正月行事が終わって、人の日常生活が始まるのが
2月8日です。2月8日を旧暦で言えば、 3月中旬の気候にあたります。
春が来て暖かくなり、農作業が始まり、人の一年の営みが始まるというのが
この 2月 8日の「事始め」です。
こうして、年神様を迎える正月行事という「神事」の期間と、
それ以外の人の「日常」の期間とに分けるとすれば、一方の
始まりの日はまた一方の終わりの日になるわけです。
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【お知らせ】
令和2年3月春彼岸会行事日程について
以下の期日で予定させていただきます。
3月20日(
祝)、3月21日(
土)、3月22日(
日)
読経時間は各日、午前11時と午後2時の2回でございます。
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