動物霊園グリーンメモリアルのブログ

「いとしい子たちよ安らかに」

通信紙 第190号

2024年12月28日 | 通信紙版バックナンバー
令和7年(2025) 1月






今年は巳年にあたります。以下は干支の巳(蛇)にまつわる昔話です。
むかしむかし、村人たちが集まって、お寺の掃除をしていました。 
掃除が終わると、お坊さんがお酒を入れたツボを持ってきました。
みんなはお礼を言って、お酒を受け取りました。
 ところが村人は五人いるのに、お酒はツボに一人分しか入っていません。
みんなで飲むには、とてもたりません。すると、一人の男が言いました。
 「では、こうしたらどうだろう。みんなで地面に、ヘビの絵をかく競争をするのさ。
 一番速くかきあげた者が、一人でお酒をいただくんだ」「それは面白い。よし、それで決めよう」
「ではいくぞ。よーい、ドン!」みんなはいっせいに、ヘビの絵をかきはじめました。
 すると一人の男が、一番はやくかきあげました。
「出来たぞ! おれが一番だ! あっははは。みんなには悪いが、この酒はおれがちょうだいするよ」
 男はそう言って酒ツボに手をのばそうとしましたが、ふと気がついて、
「しまった! これはしくじったぞ。ヘビに足をつける事を忘れていた」
と、あわててヘビの足をかきはじめたのです。するとそれより先に、ほかの男がヘビをかきあげました。
「出来た。酒は、おれの物だ」男はそう言うと、お酒をおいしそうに飲みました。
 はじめの男が残念そうに見ていると、酒を飲んだ男が笑って言いました。
 「バカだな、お前は。よく考えてみろ、ヘビに足があってたまるもんか。
  そんなよけいな物をくっつけようとするから、こんなうまい酒を飲みそこねるんだよ」
 余分な物をつける事を『蛇足(だそく)』と言うようになったのはここから始まりました。


――――――――――――――――――――――――――――――――――――
1年の始まりとなる1月。その代表的な和風月名は、「睦月(むつき)」ですが、
それ以外にも多くの異称があるのです。
なぜ「睦月」と呼ぶのか?
「睦(むつ)ぶ」とは、仲よくすること。新年を祝って、
家族や親族が集まり、睦び親しむ月だからというのです。
睦月は、「睦び月(むつびづき)」が略されたものというのが、一般的な説です。
ほかにも異説があるのですが、説得力のある説が少なく、もっぱらこの説が通っています。
年の初めを、みんな仲よく過ごしたいという気持ちは、誰もが持っていることだからでしょう。
語源とされる「睦び月」も、そのまま1月の異称として使われました。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――

【お知らせ】冬期閉園時間について
早めの日没の為、12月・1月は
午後4時を閉園時間とさせていただきます。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

紙面版PDF