無線の話が続いて恐縮です。
42シングル 7 MHz 電信送信機は一応の完成を見ました。第二高調波の問題はトラッ
プで解決できる見通しがついたのです。出力は 4.2 W としました。
これ以上進めるとすれば,受信機との相互接続や VFO(可変周波数発振器)などの
ことになります。ここは一旦保留にして頭を冷やしながら考えることにしました。
頭を冷やすといっても,何もしないわけにはいきません。残された時間がありませ
ん。
数年前トリオ(現在はケンウッド)の TX-88 という送信機を手に入れました。1960
年代前半のもので,もちろん真空管式です。わたしと同じ世代より古い人は知って
いるのではないでしょうか?ただし,アマチュア無線を趣味としていた人に限ります。
TX-88 を知らなくても,その後継機種の TX-88A や TX-88D はご存知の人が多いと思
います。TX-88 はそれらの原型というわけです。
その TX-88 は一旦分解して不良部品を取り換えるなどしながら再組立てするつもり
でした。そして分解したまま眠ってしまったのです。
今回組み立てに着手しました。とりあえず,電信部分のみとしました。その前面パネ
ルをご覧ください。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/2c/fbed8b65ee65737df7765dd5afbe1d48.jpg)
つまみと端子しかないのっぺらぼうです。つまり,電流計などが備わっていないの
です。安く上げるため,テスターを使う設計になっています。
左下に水晶振動子が装着されています。お分かりいただけますか?出力は左上の陸
軍端子から取り出すのですが,不便なので BNC コネクタをその右側に取り付けまし
た。前面パネルで手を加えたのはこれだけです。
シャシ上面の状態です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/7a/26fb4d4ec32054143371fcb822adde79.jpg)
真空管として右から 6AQ5(発振),6AQ5(電力増幅),それに 6CA4(整流)が
装着されています。本来は発振,電力増幅には 6AR5 という五極管を使うのですが,
前の持ち主が 6AQ5 というビーム管に取り換えたようです。これなら回路を(ほとん
ど)変更なしに送信出力を高めることができます。
シャシ内部の状態です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/60/d6/df1a30a3fc9731bd73017ec090fb2a19.jpg)
相変わらずの下手な配線です。子供の頃はもっと早く奇麗に組み立てることができて
いたように思います。知識,経験が増えた分だけかえって考えることが多くなってな
かなか手が出せなくなってしまったのかもしれません。
さて,出力を見てみましょう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/30/31/57d8386a5db40f41d1a57a4e3a67f2b1.jpg)
無線機テスターで周波数と電力を測定しました。その結果,周波数は水晶振動子どお
りの 7.01 MHz でした。上の画面の上側矢印で示すところです。
一方,出力電力は最良の状態にして 4.7 W でした。上の画面の下側の矢印で示すとこ
ろです。
まあ,こんなものでしょう。
気になるスプリアスを見てみました。下の写真です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/85/216370fcff8702158f9b2aa4f18731e1.jpg)
第二高調波である 14 MHz に不要な電波が出ています。しかも,ちょっと大きい。こ
のままでは運用は難しいようです。タンク回路のほかはフィルタが全く入っていない
のですから当然と言えば当然のことかもしれません。しかし,第三次以上の高調波が
認められないので対策は見通しが明るいと言えるでしょう。
まあ,電信だけですが,一応稼働状態になりましたので続いて終段(電力増幅段)の
真空管を 6BQ5 というもう少し大きいものに変えてみようかと思案中です。わたしは
ハイパワー主義ではありませんが,技術的な興味と免許上許されている 10 W までは
出せるようにしたいということです。実際の運用に際しては,可変抵抗で連続的に出
力電力を調整できるようにして,『通信に必要な最小の電力』に調整します。
以上
42シングル 7 MHz 電信送信機は一応の完成を見ました。第二高調波の問題はトラッ
プで解決できる見通しがついたのです。出力は 4.2 W としました。
これ以上進めるとすれば,受信機との相互接続や VFO(可変周波数発振器)などの
ことになります。ここは一旦保留にして頭を冷やしながら考えることにしました。
頭を冷やすといっても,何もしないわけにはいきません。残された時間がありませ
ん。
数年前トリオ(現在はケンウッド)の TX-88 という送信機を手に入れました。1960
年代前半のもので,もちろん真空管式です。わたしと同じ世代より古い人は知って
いるのではないでしょうか?ただし,アマチュア無線を趣味としていた人に限ります。
TX-88 を知らなくても,その後継機種の TX-88A や TX-88D はご存知の人が多いと思
います。TX-88 はそれらの原型というわけです。
その TX-88 は一旦分解して不良部品を取り換えるなどしながら再組立てするつもり
でした。そして分解したまま眠ってしまったのです。
今回組み立てに着手しました。とりあえず,電信部分のみとしました。その前面パネ
ルをご覧ください。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/2c/fbed8b65ee65737df7765dd5afbe1d48.jpg)
つまみと端子しかないのっぺらぼうです。つまり,電流計などが備わっていないの
です。安く上げるため,テスターを使う設計になっています。
左下に水晶振動子が装着されています。お分かりいただけますか?出力は左上の陸
軍端子から取り出すのですが,不便なので BNC コネクタをその右側に取り付けまし
た。前面パネルで手を加えたのはこれだけです。
シャシ上面の状態です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/7a/26fb4d4ec32054143371fcb822adde79.jpg)
真空管として右から 6AQ5(発振),6AQ5(電力増幅),それに 6CA4(整流)が
装着されています。本来は発振,電力増幅には 6AR5 という五極管を使うのですが,
前の持ち主が 6AQ5 というビーム管に取り換えたようです。これなら回路を(ほとん
ど)変更なしに送信出力を高めることができます。
シャシ内部の状態です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/60/d6/df1a30a3fc9731bd73017ec090fb2a19.jpg)
相変わらずの下手な配線です。子供の頃はもっと早く奇麗に組み立てることができて
いたように思います。知識,経験が増えた分だけかえって考えることが多くなってな
かなか手が出せなくなってしまったのかもしれません。
さて,出力を見てみましょう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/30/31/57d8386a5db40f41d1a57a4e3a67f2b1.jpg)
無線機テスターで周波数と電力を測定しました。その結果,周波数は水晶振動子どお
りの 7.01 MHz でした。上の画面の上側矢印で示すところです。
一方,出力電力は最良の状態にして 4.7 W でした。上の画面の下側の矢印で示すとこ
ろです。
まあ,こんなものでしょう。
気になるスプリアスを見てみました。下の写真です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/85/216370fcff8702158f9b2aa4f18731e1.jpg)
第二高調波である 14 MHz に不要な電波が出ています。しかも,ちょっと大きい。こ
のままでは運用は難しいようです。タンク回路のほかはフィルタが全く入っていない
のですから当然と言えば当然のことかもしれません。しかし,第三次以上の高調波が
認められないので対策は見通しが明るいと言えるでしょう。
まあ,電信だけですが,一応稼働状態になりましたので続いて終段(電力増幅段)の
真空管を 6BQ5 というもう少し大きいものに変えてみようかと思案中です。わたしは
ハイパワー主義ではありませんが,技術的な興味と免許上許されている 10 W までは
出せるようにしたいということです。実際の運用に際しては,可変抵抗で連続的に出
力電力を調整できるようにして,『通信に必要な最小の電力』に調整します。
以上
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