勿忘草 ( わすれなぐさ )

「一生感動一生青春」相田みつをさんのことばを生きる証として・・・

障碍

2011-07-21 23:42:49 | Weblog
 嘗てハンディキャップを持つ人のことを「障害者」と表記した。しかし「害」はマイナスイメージが強いという理由から、「碍」 の字を使い「障碍者」あるいは「障がい者」と表記するようになった。「碍」は、大きな岩を前に人が思案し悩む様を示し、困難に直面していることを表す文字なのだそうだ。

 世の中にはハンディを持ちながらも立派に生きる人が大勢いる。我がブログでもその詩を時々引用させていただく星野富弘さんは、体育教師として赴任して2ヶ月足らずのクラブ活動指導中に頚椎損傷を負い、首から下の機能をすべて失う。


 絶望の淵から這い上がり、口に咥えた筆で描いた詩画集は、時には勇気を、時にはやさしさを届けてくれる。彼は「神様がたった一度だけこの腕を動かして下さるとしたら、母の肩をたたかせてもらおう」という。


 全盲で生まれた辻井伸行さんは、天才ピアニストとして世界で活躍している。彼は「1日だけ目が見えたら両親の顔が見たい」という。


 今日、全盲のお客様と踊った。仲間の教師のお客様なのだが都合で休まなくてはならず、代わりに僕が担当したわけだが、彼女と踊るのは今日が2度目である。彼女は5年前に目が不自由になり、今は全く見えないという。しかしそんなことは微塵も感じさせない明るさと熱心さ、そしてダンスへ取り組むひたむきさは、誰が見ても目が不自由とは思わないだろう。ダンスはすべて男性のリードで踊るため、女性にとって目が不自由であることは不利とはいえないが。。。

 彼女は言う「こんなことなら目が見えるとき、もっと一生懸命レッスンすればよかった、でもそのときは気が付かなかったのよね」。網膜剥離と白内障の手術を経験した僕、彼女にダンスは教えたが、教えられることのほうが多かった。

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7 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
障碍 (正子)
2011-07-22 06:50:29
人間健康が一番。自分が体を壊して
初めて判ります。バランスの神経を
潰した私はダンスのターンがおそろしいの
です。ましてや全盲の方、リードして
貰っても怖いと。勇気を持って取り組んで
いらっしゃると頭が下がります。
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おはようございます (ippu)
2011-07-22 09:49:29
≪「こんなことなら目が見えるとき、もっと一生懸命レッスンすればよかった、でもそのときは気が付かなかったのよね」≫
多くの人が、生まれた時に備わっていた機能は当然だと思っているでしょう。そして、失ってみて初めて感謝できるようですね。
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時々考えます (陽子)
2011-07-22 11:21:12
障害ってなに?それは多くの普通に暮らせる人から考えているから出てくる言葉ではないのか?こんな言葉がない社会だといいのですが。
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こんばんは  (バジル)
2011-07-22 19:08:23
心温まる良い話ですね~。
そのときは気が付かなかった <
そんな事がいっぱいあります。
もっと早くに気づけばよかったと思うことのなんて多い事か…。

最近、白内障が進んできてます。と言われて…。
出来ればパソコンはやめた方が良いですねって…
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今晩は (コスモス)
2011-07-22 21:26:22
五体満足が当たり前だと思っていたらバチが当たりますね。
失って初めて気が付くのでしょうが~
最近回りに白内障を患った方がたくさん居ります。
何事もほどほどにしなくては??
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おはようございます (楽母)
2011-07-23 07:51:32
あ。 ちょっと涙が出そうになりました。

当たり前だと思っている五体満足が、実はとても脆いものだと自覚して、大切にしなければなりませんね。
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★心の目 (勿忘草)
2011-07-23 21:16:18
◆健康(正子さん)

障碍を持つ方に健康のありがたさを教えられました。
正子さんのダンスに賭ける情熱もすばらしいですね♪

◆感謝(ippuさん)

失って知る本当のありがたさ。
多少の視力は衰えたものの
見えることに感謝したいです。

◆障碍(陽子さん)

障碍者という見方自体が差別なのかも。。。

◆尊敬(バジルさん)

目が不自由でも、明るく前向きに生きる姿勢に尊敬します。

PCが白内障の障害になるかどうかは
お医者さんによっても意見が分かれるようですね。

◆五体満足(コスモスさん)

健康な身体に生まれたコスモスさん
ご両親に感謝ですね♪
手芸も頑張り過ぎないように(ニッコリ♪)

★脆さ(楽母さん)

彼女の生き方に学ばせていただきました。
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