勿忘草 ( わすれなぐさ )

「一生感動一生青春」相田みつをさんのことばを生きる証として・・・

復幸缶詰

2014-03-10 23:30:43 | Weblog
 東日本大震災から丸3年を迎えるが、上野の街から東北の復興を支援する取り組みの第一弾「がんばろう東北、東北物産展」が上野松坂屋で開かれている。東北には海の幸をはじめとする美味しい食べ物が豊富だが、風評被害などで苦しむ東北に少しでも力になろうと物産展に出かけた。


 どのお店も混雑しているのでゆっくり見て廻れない。とりあえず復幸の文字に惹かれて並んだのが、復幸缶詰のコーナー。あの日、宮崎県石巻市の木の屋石巻水産の木造の建物は、第一波の津波により倒壊し瓦礫と化した。その瓦礫の下に埋まっていた大量の缶詰が、救援物資が届くまでの数日間、多くの人を救ったという。


 発掘した缶詰は包装は剥がれ、商品とは言えない裸の缶になったが、各地の道の駅で販売し、多くの方から暖かい言葉もかけられたという。その後も多くの支援により新たに生産した感謝の缶詰が「希望の缶詰」として復活した「復幸缶詰」である。僕が購入したのは、金華の朝造りの「金華のさば味噌煮」「いわし醤油煮」と「銀鮭中骨水煮」の3種類。


 早速さばの味噌煮を食べてみたが、石巻で水揚げされる大型の「金華さば」を新鮮な生の状態のまま缶に手詰めにし、地元「高砂長寿味噌本舗」の味噌と、喜界島粗糖を使ったというだけあって、旨味が詰まったまろやかな味である。


 他にも岩手県大船渡「若大将」の海の幸が詰まったお弁当も持ち帰り、東北の味を満喫した。3年前の3月11日は、被災地から離れた者には忘れないといいながら日々遠のく感がある。東北の味であの日のあの悲劇と、被災者の苦しみをもう一度考えてみよう。