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日本のマスコミと権力

先週、政府高官の発言をめぐって 一騒ぎがあった。
オフレコの情報をめぐっての “言った”内容が 穏当を欠くものだったという騒動だ。
当人はシャアシャアと 話した内容を“記憶にない”と言い放って 関係者の殆どは唖然。ロッキード事件で発明された便利な言葉の再生だった。そして、一週間と言うはなはだ短い時間だが、もはや健忘症になって 何事もなかったかのような雰囲気だ。

その前の民主党代表の秘書逮捕後 様々な捜査情報がリークされた
そのリークにより、“国策捜査”との批判に当局担当者はエクスキューズしている。明らかに 公務員の守秘義務違反である。そのリークでは、“その気が無かった”自民党幹部への捜査着手すら臭わせた。しかし、未だに捜査は行われていない。自民党幹部には職務権限があったにもかかわらず、だ。あのオフレコの信憑性は高かった?ならば “記憶にない”は どうなのか。
そして、マスコミもイケシャアシャアと“情報源の秘匿”を楯に 誰のリークなのか実態を明らかにしない。

ここに マスコミと官僚の胡散臭い関係が見て取れる。だから、マスコミは ゴク短時間で騒ぎを収拾した。あまり、騒ぐと自分にとって不都合になる。つまり、官僚が マスコミを選んで情報を出すようになるかも知れないのだ。取材側はそれを極度に恐れている。官僚は その恐怖を上手く利用して、都合のよい情報だけを流している。
こんなことで、適切な報道がなされているのか。正しい情報が 我々に提供されているのか。
歪んだ情報が 恒常的に届けられているようなことはないのか。歪んだ情報で 日本人は 北朝鮮人民と同じ状況に陥っていることはないのか。真実を どうやって確かめれば良いのか。
実に イライラする実態だ。

やっぱり この度の “国策捜査”は異例だ。ここへ来て、世論を戻す力がある。そんな国益を犯してでも、官僚の既得権を死守しようとしているように見える。“国策捜査”ではなく、“官益捜査”だ。
だから 検察トップによる 国会での堂々たる証言・説明は 確かに必要だと思う。しかし、政権中央からは“そのような事は 異例であり、あってはならないこと”だなどと 色めきだった声が出ている。保守政治家による官益の保護だ。
“異例であり、あってはならない”官僚の行為があったから、国会での証言・説明は 必要だと思うのだが。
この例をとっても 現政権は 官僚に牛耳られている、と見える。日本の権力の奥の院は理不尽な魑魅魍魎が握っているのか。それこそ、あっては ならないことだと思うが・・・。
だが、今回は 以前ほど巧妙ではなく、追い詰められた強迫観念と焦りで 少々稚拙に馬脚を現したようにも見える。
そして もし、これが当局の“大失態”となるのならば、彼らはどのように責任を取るのだろうか。官僚の責任は追及されないこの国ではウヤムヤで済まされるだろうか。そして既成事実だけが積み上がり 権限は肥大化して行くのか。

しかし、目前にさらされた“不正”には 日本人は過剰に敏感になっている。“官益捜査”の標的となった人物は、結局は ここで犠牲とならなければなるまい。論理思考の通用しない日本社会には、政界重要人物の手法としては 古すぎた感がある。その引き際が “国益”にかなうかどうかで、鼎の軽重を問われることになるが、どうするのだろうか。

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