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Brexit―何故だ!大丈夫か英国民!

英国がEUから離脱するという。どうやら当初の世論調査では “残留”が多数と見られていたが、日を重ねるにしたがって“離脱”が多数となって決まってしまったという印象を持っている。 EUは歴史的に見て大陸(独仏)発であるので、大英帝国の残照に浸っている英国民が違和感を持つのは理解できる。また、健全な良識を支持する中産階級が、新自由主義的経済政策で崩壊してしまったのが、“良識”を選択しないという背景にあったのではないか。同じことは、米国でも見られている。 今後、英国はEUとは政経分離で付合うことを原則とすれば良いのではないか。具体的には英国はEUとFTA(自由貿易協定)を結ぶべきだろう。つまり英国とEUの関係は かつてのECCのレベルに戻すことだ。 こうすれば、経済的にも波風は立たず、金融市場も波風が立たないことになるはずだ。しかし実体経済以上に通貨は流通しているので、その右往左往で混乱は当面続くだろう。いずれにしても円安は望めず、これのみに頼ってきたアベノミクスは頓挫するのは当然の帰結だろう。それが参院選に影響しないのであれば、日本の政治状況は相当に変だ。 . . . 本文を読む
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三浦瑠璃・著“日本に絶望している人のための政治入門”を読んで

最近の日本の都知事の政治活動に対する報道や騒ぎは衆愚、ゲスの極みだとしか言えないような気がする。そんな時に、“日本に絶望している人のための政治入門”という本が目に入った。著者は、最近 本格討論番組で良く見かける三浦瑠璃氏。1980年生まれの女性で東大出身の“国際政治学者”との名乗りだったように思う。ならばテレビ番組の配役的に言えばあの辞任したケチジのアトガマか。 本の冒頭で、著者のキィ・ワードはCompassionだと言っている。そして“犠牲になり、踏みつけられた者たちの存在に目を向け、怒りを乗り越えたところから出た言葉でなくては、コンパッションというのは浅い言辞に過ぎません。恵まれた高みから、愛や、共感や、犠牲を語ってはいけないのです。”と言い切っている。しかし、この著者、現役で東大入学、その後人生に失敗した形跡はないようだが、どの段階でそんなに酷い状況にあったのかは分からない。高い想像力で情熱をここまで語れるものなのかも知れない。政治学には、そうした情熱が必要なのかも知れない。 この本では自身をリベラルと規定しながらも、安倍首相とその政策には肯定的である。そして安保法制にもポジティブに評している。弱者の状況認識には同意するが、このままでは行き詰まりを覚えるのではないか。 日本への絶望は結局のところ晴れることはなかったので、残念で仕方ない。 . . . 本文を読む
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萩野弘之・著“哲学の原風景―古代ギリシアの知恵とことば”を読んで

このところ若干哲学にハマリかけている。と言えば、やっぱりギリシア哲学を先ず手始めとするところが常道だろう。という訳で、古代ギリシア哲学の入門書を若干紐解いていた最近だった。そのさなかに、朝日新聞に物理学者でありながら、哲学に打ち込んでいるという米国人学者スティーブン・ワインバーグ教授のインタビュー記事が先々週掲載された。そこでは、その学者の言葉“古代ギリシャのプラトンやアリストテレスといった人たちは、科学者というよりも『詩人』、と呼んだ方がふさわしい”が紹介されていた。それに触発されて萩野弘之・著“哲学の原風景”を読んだ。 お蔭で、ソクラテス以前の古代ギリシアの哲学者の言説について半知半解の状態から少しましになったような気がする。また、その本で指摘されたギリシア哲学の基本の3つの要素の第一の“ロゴス”には、民主政治を支える基本的要素を見た。そして、それはどうやら日本人の気質とは重ならない要素が大きいようにも感じた。この点に、日本民主主義社会の危うさを感じとったのだった。 . . . 本文を読む
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志賀桜・著“日銀発金融危機”を読んで

先週は安倍首相による消費税増税延期宣言があった。この延期宣言前には、見るに堪えない猿芝居もあった。サミットG7での日本首相のトンチンカンな世界経済危機解説は、ヨーロッパ首脳から上品にやんわりたしなめられた。 この増税延期で放漫財政の行く末はどうなるのか、志賀氏は次のように言っている。“膨れ上がった国債残高を解決する方法は、国債のデフォルトか(最近の事例ではロシアとアルゼンチン)、または、ハイパー・インフレ(仮にハイパー・インフレになるとしてである)によるインフレ償還しかない。”著者はここでは、ハイパー・インフレよりもマネー・ゲームのバブル崩壊によって解消されるのではないかと見ていると思われる。いずれにせよ、実体経済にも甚大な悪影響が出ると考えるべきなのだろう。その場合、被害者は一般国民であることは間違いない。 規律を欠いた財政運営、これには変なポピュリズムが日本を間違った方向へ引っ張って行っているのは間違いない。世界の心ある人々の笑いものになっている人物を国の代表として選んでいるのは、我々なのだ。我々は歴史に学ばない愚者なのか、学ぶ賢者なのか、しっかりしなければならない。 . . . 本文を読む
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