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中尾政之・著“なぜかミスをしない人の思考法”を読んで

今回は、中尾政之・著“なぜかミスをしない人の思考法”の書評というか感想を紹介したい。仕事を上手くミスなくやりたい、との思いで本を探していて、行き当たった候補の中で選択した。中尾氏は“失敗学”の権威・畑村洋太郎氏の直弟子であろう。“失敗学”の本流の学者が何を語っているのか大いに興味のあるところだ。 この本の終わりに次の指摘がある。“失敗学の目的は「成功すること」である。そしてその目的を達成するための手段が失敗学―「ミスを予防して損失を小さくすること」である。”当然のことなのだが、目的と手段を取り違えることは意外に多いので注意するべきだ。この本では、“失敗しないための法則”を20項目挙げているが、多すぎるので要点を絞るように、中尾氏のさらなる研鑽に期待したい。 しかし、この本はリスク対策の初歩を学ぶには良いものと思える。“リスク”で良く挙げられる典型的エピソードも紹介されている。この本で取り上げられた事例の内、チョモランマ(エベレスト)登山隊の隊長を想定して天候変化への対応決断の評価や、“八甲田山死の彷徨”をテーマにした課題への多少の考察を行った。 . . . 本文を読む
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“生誕150年 横山大観展”鑑賞

今回は京都の国立近代美術館で開催されている“生誕150年 横山大観展”を鑑賞しに行った。その日は、午後から京都で勉強会が予定されていたので、折角の京都行きに、この展覧会にも行くことにしたものだった。しかし、予定の朝、目覚めたのは予定時刻から既に45分遅れていたが、何とか30分遅れにまで縮められた。 改めて思えば、本腰で大観に接するのは初めてだ。だが大観は日本画壇の超重鎮であるが、実際に作品を見ると少々疑問点が目立つように思える部分がある。多作だったようで、その一部だけで評価するのは問題かもしれない。 午後の勉強会は、社会的責任のISO26000を援用して中小企業に適用する規格の説明だったが、組織の負担は大きく、何だかISO9004を基準にして審査するような危うさを感じた。 . . . 本文を読む
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元興寺と奈良町散策

今回は奈良町散策を、元興寺(がんごうじ)拝観を中心に紹介したい。私の知らないことばかりで恐縮だが、これまで元興寺など その存在すら知らなかった。元興寺は蘇我氏建立の日本初の法興寺にルーツがあり、長らく日本仏教の中心であり、様々な仏教行事の始祖ともなった。しかし、平安後期から官寺としての経済的基盤を失い衰退した。極楽坊は曼荼羅を祀る僧坊が残ったもの。平安後期の浄土信仰の波に乗って庶民の信仰を集めたようだ。 元興寺の本来の敷地推定図を見ると、現在2つに分かれた元興寺は同じ敷地内の伽藍であったことが分かる。つまりは私の想像だが、元興寺の経済的衰退とともに、境内に侵入し住み着く者があり、由緒ある古刹はチリジリになったものと容易に思われる。 それ以外にも奈良町を散策し、最後には開化天皇御陵にアクセスすることもできた。 . . . 本文を読む
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桓武帝の開いた平安京

先々週のことで恐縮だが、京都アスニー(京都市生涯学習総合センター)内の京都市平安京創生館を訪れた。実は、ここに来るのはこれで3度目。最初に来たのは今年の3月だった。その時は展示内容の多少の変更で数日休止中だった。この時の模様は既にこのブログで報告している。次に来たのが4月下旬だったが定休日の火曜日に来館。今回、ようやく3度目の正直で展示物に御目にかかれた。午後から近くで審査があったので、この際とばかりに午前に赴いた。 何をそんなに見たかったのか。それは、桓武帝が開いた平安京の皇居つまり大内裏は今の京都御所の西側約2kmの千本丸太町交差点の北西にある大極殿跡付近とされるのを確認したかったのだ。この事実を私はつい最近と言っても今年の3月だったが、その時初めて知って驚いたのだ。これまで今の御所が平安時代から連綿と引き継がれて来ていたものと誤解していたからだ。この展示では“平安京復元模型”として古代京都・平安京のジオラマがあったのがイメージアップに大いに役立った。 . . . 本文を読む
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