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本郷和人(著)“権力の日本史”を読んで

先週は引き続き本郷和人(著)“権力の日本史”を読み終えたので紹介したい。“日本の権力をざっくり見ると” “日本の支配者層、貴族や武士についてみるならば、世襲は圧倒的に強力な理念であった、結局はそれに尽きるのです”と言っている。“中国では科挙が実施され新しい才能が絶え間なく補充される。” “日本では才能を基準としての登用や抜擢があったとしても、それは世襲によって形成された階層の内部にとどまり、権力グループそのものの入れ替えはなされ”なかった、との結論。 とは言うものの“才能の突出は多くの敗者を作るし、何より日本人はそれに耐えられない。と言って世襲だけでは、世界と戦うのに心許ない。”ではどうするのか。“徳を磨く”というか“俯瞰的な思考力”であろうか。“国益を考えるとは”“人間とは何か。世界はどうあるべきか。専門性の高い難問に逢着するたび、そうした大問題に立ち返り、考察を重ねていく。一つのスペシャリティが、いつでも大きな施策の幹にフィードバックされ、個と総体が連関を持ちながら考えられていく。こうした態度がおそらく、現在の「徳」”であろう。 ならばリベラル・アーツに基礎づけられた政策科学の発展が望まれる。或いは新型肺炎のような危機に際してのコンティンジェンシー力の醸成も必要だ。しかし、どう考えても今のアホアホ政権には、そんな高尚な立ち位置はムリ。 . . . 本文を読む
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本郷和人(著)“乱と変の日本史”を読んで

先週は久しぶりに読書を終えた。本郷和人(著)“乱と変の日本史”である。この本は日本史における武士の役割を総括したもの。 武士の時代700年間を俯瞰すると、まず、天皇の下のひとつの権門と位置付けられていた武士が自立し、東国に政権を打ち立てた。東国政権は京都の朝廷をも飲み込むが、関東や東北を切り離して小さめの国家を作る。その後、政権争いに端を発した10年に及ぶ応仁の乱のあと、戦国時代になった。全国的な騒乱後統一されるが、その過程で宗教勢力は排除され、武士はサラリーマン化していく。そして、武家政権幕府の倒壊後、ラスト・サムライの手によって、武士の時代を終わらせた。 “権門体制論”と“東国国家論”や“将軍権力の主従制的支配権(軍事)と統治権的支配権(政治)の二元論”も紹介されていて面白い。その他、歴史学の機微が様々に紹介されており、頭のいい人の話は面白い、がこの本を読んでの感想だ。 . . . 本文を読む
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新型肺炎とその陰で進行する大問題

新型コロナ・ウィルスによるパンデミックも連日の報道でどうやら全貌が見えてきた印象だ。つまるところ乱暴な言い方をすれば、致死率はSARSやMERSほどではないので、通常のインフルエンザと同様の程度と考えて良く、ただ特効薬がまだ無い病気と認識してよい。従い、自らの免疫力を高める予防策が肝要となる。だが、国民生活でも予防策をめぐる生活用品の品薄が気がかりだ。 WHOは、新型肺炎を巡っては、警戒レベルが最高度の世界的大流行を意味する“パンデミック”ではなく、根拠のない情報が大量に拡散する“インフォデミック”が起きていると指摘した。だが、日本政府の対応には不合理も目立ち、“インフォデミック”には要注意だろう。 その陰で、北朝鮮の動向も気懸りであり、首相の“桜”をめぐる論戦で、その違法性が浮き彫りになっていても大きな問題にならないことも、問題だ。むしろ新型肺炎騒ぎの影で、独裁への静かなる“安倍革命”が進行している。このままで良いのだろうか。 . . . 本文を読む
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パンデミックと口コミ・プチ情報の紹介

新型コロナ・ウィルスによるパンデミックが中国・武漢発で世界的に爆発的拡大が見られつつある。中国は強権発動が僅かに遅かったし、日本政府も相変わらずトップが危機感薄く暢気に過ごし、官僚たちのドタバタも透けて見える。 分かる範囲での明確なデータでほぼ1~2%の罹患率と推測。武漢での春節時の人口500万人とすると、5~10万人の罹患数と思われるが、公表数字とは整合しない。つまり、中国当局の公表数字はこれもいい加減な数字と考えるほうが良い。中国の公表数字を過信してWHOが政策を決定したのならば、誤った判断をしたことになる。 春節が去って、中国人による置き土産が日本にどれだけ展開されるのか、潜伏期2週間を過ぎた2月中旬頃には、感染爆発が明白になる気配が濃厚になってきているのではないか。これでは通常の経済活動どころではなくなる。中華帝国の崩壊の始まり、日本も中国もろとも地獄を見る可能性が高いのでは。 関西家電メーカーの宜しくない口コミ・プチ情報も紹介したい。 . . . 本文を読む
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