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阿修羅と谷中散策

2009年04月26日 | まち歩き

P1000343  この3月末から上野の国立博物館にて阿修羅展が開催されているのはご存知のことだと思う。この阿修羅像、歴史の教科書や美術の教科書でお馴染みなんだと思うが、どことなく知っている仏像であった。というのは3つの顔、6本の腕が妙に記憶に残っているのである。仏像に興味があるわけでもないのに、無性に見たくなる衝動は、きっとそんなところから来ているのだろうか。と言うことで快晴の日曜日、早起きして朝一番から乗り込んでやろうという勢いで上野までやってきた。9時ジャストに鶯谷駅へ到着し、国立博物館へ到着したのだが、既に長蛇の列、9時半の開場を前にして既に気持ちは凹み気味。だが、一歩中に入ってしまうと、その仏像らの雰囲気に気持ちが引き締まる。より詳しく知りたいと思って、ガイドしくれる装置を首から下げて、指定の番号を入力すると、なんと女優の黒木瞳さんの声でナレーションが流れる。こりゃ良いわ。ここでは詳しく歴史については述べないが、7世紀の昔からやってきた仏像達は、それはそれは不思議な感じであった。特に主役の阿修羅、本来は戦いの怒る仏様であるにも関わらず、その3つの顔の表情は穏やかであったり、ちょっと憂鬱そうであったり。とても怒ってる仏様には見えない。阿修羅像は360度、ぐるりと見ることができるので、興味がある方は是非この機会にご覧頂きたい。本当に1300年前からやってきたのか、と驚愕するに違いない。

P1000368  さて、お腹も空いてきて、阿修羅展を後にして、谷中の方へ向かってみた。いくつか食事処を下調べしておいたものの、調度昼時で何処も一杯だ。たまたま通りかかった気になるお店へ入ってみた。不忍通り沿い、谷中というよりは根津になると思うが、八重垣商店街にある「カレーとネパール家庭料理 PASA」だ。小さな洋品店の2階にあり、テーブル席が5卓程度というこじんまりとしたお店だ。ランチメニューのカレーの中で、トマトの野菜カレーを注文した。辛さも好みに合わせてくれる。サフランライスが付いてきて、デザートにヨーグルトまで出てくるのだ。で、肝心のお味の方はトマトの酸味が効いていてとても美味しい。辛味は中辛でお願いしたのだが、もうちょっと辛くても大丈夫だ。写真の後ろにチラっと写っているが、ネパールのビールも昼間っから頂いてしまったが、とてもライトで美味しいビールであった。

P1000375 食後は根津神社へと向かってみた。調度、ツツジ祭りを開催しており、沿道から人、人、人でごった返している。満開にはまだちょっとな感じではあるが、見事なツツジの花の山である。そして境内には縁日が出ていて、そこかしこで美味しそうな匂いがしている。最近は焼そばやお好み焼きの定番以外にもステーキだの、餃子だのバリエーションが豊富である。どうにか混雑する神社を脱出すると、鼓笛隊等が車道で演奏していた。街を上げてのお祭り騒ぎであった。

P1000392  谷中方面に向かって歩く。一本裏道に入ると静かな路地になる。下町らしい生活感も感じることができる。そして、コテコテの下町っていうワケでもなく、少しお洒落なところも持ち合わせているのが谷中っぽい。そして谷中と言えば、何故かネコが有名なのである。以前、谷中銀座へ出向いた際にも沢山のノラネコ達が住民とたわむれていた。そんなネコにあやかったお店もいくつか見受けられる。突然こんな標識なんかあったりしてつい微笑ましく思ってしまう。ところが今回は、御ネコ様には1匹しかお目にかかることができなかった。ネコ好きにはたまらないエリアかもしれない。そしてネコだけではなく、お寺も沢山ある。お寺の隣がお寺、なんてのがザラであった。よく法事の方々とすれ違ったのだが、今日は何かそういう日なのかな、と思ったりしたが、単にお寺が多いというのが理由のようであった。

P1000414  JRの日暮里駅へ向かう途中、谷中霊園を通ることにした。ここも有名な霊園であることから、有名人も多数眠っている。途中、徳川慶喜(とくがわ よしのぶ)のお墓があるとのことで、ちょっとお参りでもしてくか、とお気軽な気持ちで向かってみた。墓地の中を右に左にと歩いて行くと、ちょっと雰囲気の違う場所に出た。何人かの人達が柵越しに覗いている。お、これか。徳川家のお墓が、たとえ有名な墓地とは言え、谷中霊園内にあるってのも普通にあるのかと思っていたが、ちゃんと格式高い状態であった。そしてお馴染みの葵の御紋である。この写真を撮りながら心の中では水戸黄門のテーマが流れていた。で、ちょっと意外だったのは、神式のお墓なんだそうだ。ボランティアだと思われるお爺さんが丁寧に説明してくれた。帰りには徳川家の家系が書かれた資料まで頂戴してしまった。

 昨日までの大雨が嘘のように晴れ渡った日曜日、思わぬ散策となって、とても有意義に過ごすことができた。上野から谷中周辺はとってもミステリーで魅力的な下町である。また機会があったら訪れてみたい。 


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