人間(にんげん)の考え方の世界で判断しては、外から聞こえてくる
車の音はどこからどうしてそういう事が始まったのかは全く分かりません。
しかし、車の音が今、有(在)る事だけはよく分かっているのです。
これは人間(にんげん)の見解(けんげ)の世界とは違うということです。
それがしかも「今具わっている事実」なのです。
「具わっている事実」を見つけるには「考え方を止めなさい」ということなのです。
考え方を止めていれば全てのものは真っ先に有(在)るのです。
人が「問題にする(認識する)」以前に有(在)るのです。
もう問題にする必要がないのです。
それが「非思量」の様子です。
「円覚経」に「一切事に踞(こ)して妄想を起こさず」というお示しがあります。
始めは「妄想」というものは絶対に無いのです。