仏法からいえば「煩悩を滅する、迷いから離れる」ということは
「殺生(破戒)」なのです。
「不殺生戒」というのは色々な生き物を殺すということだけではありません。
心中に湧き起こる自分の思想も排除しようとすることも「殺生(破戒)」だと
いうことです。
「殺生(破戒)」しているから「悟り」を得ることは出来ないのは当然なのです。
要するに護るべきものを他所に立ててそれを護っていこうとする姿勢はことごとく
戒を傷つける(汚す)破戒なのです。
ですから、「煩悩を失くして菩提を得よう」と思うことは、それはすでに破戒だと
いうことをよく承知しておいてもらいたいと思います。
その辺のことはおシャカ様は「煩悩即菩提(煩悩の外に菩提はありませんよ)」と
おっしゃっておられるのです。
「おシャカ様の教え(仏教、仏道、仏法)」は「戒そのものである」ということです。