独参1
2019年06月29日 | 禅
禅門においては「独参」が非常に大事にされていますが、「独参」というのは
「師に参ずる」のではなく、あるいは「独に参ずる」のでもありません。
独参は独りで参ずるのです。
ですから、参ずる人はそこにはいません。
つまり、話しかける側とそれに答える側は一緒なのです。
ですから「師」はいません。
そのことを禅語で「啐啄同時(そったくどうじ)」といっています。
「自分」というと「自と他」を分けて考えがちですけれども、あらゆるものは
自分なのです。
自分でないものはこの世には存在しないということです。