遠くへ行きたい

サイクリングの原点みたいなもの

日々を慰安が吹き荒れる

2005年11月24日 | Weblog
 
 何気なく手に取った本、ぱらっと読み、求めることにする。

 その中の19ページの、「日々を慰安が/吹き荒れる」という一節が引っかかる。
たしか吉田拓郎の歌の文句ではないか。調べてみる。
はたして、そうだった・・。

 ※インターネットより・・ 
日々を慰安が吹き荒れて
 帰ってゆける場所がない
 日々を慰安が吹きぬけて
 死んでしまうに早すぎる
       ―――岡本おさみ「祭りのあと」

 この「日々を慰安が吹き荒れる」というフレーズは、歌詞カード
に「吉野弘氏の詩の一行を借りました」との注釈がついております。

 やっばりそうだった。吉野さんの詩だったのだ。たくろうの詩だとばかり思ってきたし、深く意味を考えたこともなかった。

 最近、テレビを見る気がしなくなったのは、慰安という名目の「笑い」や興味本位の「楽しい番組内容」の一方的な洪水に、なぜだか嫌気がさしてきたからだ。

 本の背表紙を紹介する。
 
 ・・人は誰でも心の底に、さまざまなかなしみを抱きながら生きている。病や老いだけでなく、ほんの小さなことや、時には愛するがためのかなしさもある。今、大切なことは「生きるかなしさ」に目を向け、人間のはかなさ、無力を知ることではないだろうか。「生きるかなしみ」と真摯に直面し、人生の幅と厚みを増した先人達の諸相を読む。・・

 秋の夜長、自転車の世界とは違った「読書という旅」を楽しむ。