7月20日-2 有明・船の科学館&乃木坂

2008年07月24日 | 風の旅人日乗
成田に到着し、急いでリムジンバスのチケットカウンターに向かう。
お台場方面行きのリムジンバスのチケットを買い、ホテル日航の前で降りて、歩いて船の科学館へ急ぐ。

チームニシムラと船の科学館の共同開催の、無料体験セーリングイベントはすでに始まっている。
焦って早歩きで急ぐ。

4隻のチームニシムラ所有艇が、都会の真ん中の海をセーリングしているのが見える。


今回も、村橋親分の元、東京海洋大学ヨット部の現役と4年生、そしてOBのみんなが頑張っている。

【これは受付風景。この日はなんと82名が初めてのセーリングを体験した。中には静岡からやってきた親子もいました】


早速合流するが、
皆とても真剣に参加者をセーリングで楽しませることに集中していて、
ぼくの助けはほとんど必要としてないようで、寂しいくらいだ。



まあ、自分は何か起きたときの責任者としてここにいればいいわけで、
自分の大学の後輩に当たる若者たちが、
一般の人々にセーリングの魅力を伝えていく様子を見ることを楽しむことにする。
とても幸せを感じる。


これが、今回のチームニシムラ無料セーリング体験イベントのインストラクターたち。
ぼくがとても誇りに思っている東京海洋大学の後輩たちと、船の科学館のスタッフの方たちだ。


イベント終了後、船の科学館のレストランで美味しい料理ををいただく。
船の科学館のスタッフの方々、ありがとうございました。


でも、実はぼくは、この料理にありつけなかった。
次の約束があったため、イベント終了後すぐに、
水道橋の後楽園ドームホテルに向かったのだ。
そこでは、アメリカのサンディエゴに翌日帰国する、
友人セーラー、ロビー・ヘインズが待っている。

約束の時間の15分前に後楽園ドームホテルに着くと、
ヨットレーシングチームKのNオーナーの美しい奥様がすでにいらしていた。

今日はこれからNオーナーご夫妻のご招待で、ロビー共々4人で食事をする。
乃木坂の、さる高名なレストランでの食事になったのだが、
ぼくはイスタンブールから着の身着のままの、
Tシャツ、短パン、ビーチサンダル、という、
そのレストランに入るには、普通は許されない服装のままなのだった。
はずかしかったよう。

7月20日-1 ハロー、ジャパン

2008年07月24日 | 風の旅人日乗
飛行機は、黒海、カスピ海、そしてカザフスタンとモンゴル上空を飛び、日本を目指す。
朝目が覚めて、窓のシェードを開けると、富士山が雲の上に頭を出していた。
ハロー、ジャパン!
お久しぶり。

関東の天気は良さそうだ。
今日の有明でのセーリングイベントも、天候的には問題なさそう。

7月19日-7 さらばイスタンブール

2008年07月24日 | 風の旅人日乗
ホテル・サルタナーメットに荷物を取りに戻り、
フロントの少年にお願いして部屋をちょっと借りて着替えをする。
明日朝成田に着いたら、すぐにお台場方面行きのリムジンバスに乗り、
そのまま有明の船の科学館に直行して、
チームニシムラのメンバーがそこで実施している
無料体験セーリングイベントに合流する。
成田では着替える時間はないので、
今からチームニシムラのセーリング用ユニフォームに着替えておくのだ。

フロントの少年に、残ったトルコリラをお礼に渡し、
トラムを乗り継いでイスタンブール空港に行く。
予約が取り消されているというトラブルに見舞われたものの、
トルコ航空成田行きの最後の1席を確保して、イスタンブールを飛び立つ。

ボスフォラスと黒海が見える。
さらば、イスタンブール、また会う日まで。

7月19日-6 イスタンブールのお風呂

2008年07月24日 | 風の旅人日乗
グランドバザールを出て、喉が渇いたのでビールを飲む。
そのついでに昼ごはん。

ビールを飲みながら路地の奥を見ると、
「Turkish Bath」の文字が書かれた看板。

Turkish Bath、って、トルコ風呂かぁ。
あれ?かつて日本ではよく耳にして、今は死語になっている単語だぞ。

ここイスタンブールの本家トルコ風呂でも
お店の担当者がお客の入浴に完璧なアテンドをするらしいが、
その担当者は裸にはならず、しかも、男の客には男の担当者、
女性の客には女性の担当者がアテンドする、
とても爽やかで健康的なお風呂なのだそうだ。

ホテルへの帰り道、不思議なオジイが、
焼き栗の屋台の隣りの道ばたに座って商売をしていた。

体重計がオジイの前に置いてある。
これで何を商っているのだろう?

道を歩いていて、ふと「今日の俺の体重は何キロだろうか? 
ああ、いま知りたい! 知りたくてたまらない!」
と思ってしまった通行人が、
「オジイ! 体重を計らせてくれ! いくらだい?」
と、そういう商売かなあ? と思うけど、
真実のところは分からない。

7月19日-5 イスタンブールのグランドバザール

2008年07月23日 | 風の旅人日乗
イスタンブールに来たからには、
ボスフォラスとグランドバザールだけには行かなくちゃ、
と思っていたので、
絨毯横丁の男の中の男アカイと別れてグランドバザールに行った。

天蓋付き市場としては世界一の規模と歴史、
とガイドブックに書かれていたグランドバザールに、
驚く準備をし過ぎて行ったためだろうが、
年末の東京・御徒町アメ横のほうが面白いかも、
なんて思ってしまう。

男の中の男のアカイが折角交渉して安くしてくれたのと同じスカーフが
12トルコリラで売っていた。
アカイは、ぼくに費やした時間の報酬として8トルコリラを手にしたのだな。
トルコの男の中の男も辛いのだ。

グランドバザールでも、店員として働いているのはどの店でも男ばかり。
女性は客と対応する仕事をすることはできないんだろうな、恐らく。

7月19日-4 私は男の中の男よ、とイスタンブールでアカイは言った

2008年07月23日 | 風の旅人日乗
水タバコの男たちをぼんやり見ていると、
「お茶を飲まないか?」と
トルコ男にナンパされた。
面倒くさいので成り行きに任せた。

ぼくのテーブルの前にアップルティーを置いた男は、
「俺の名前はアカイだ」と英語で名乗り、
間を置かずに、
「トルコ語でアカイの意味、知ってる?」
と女言葉の日本語で問いかけてきた。
ビックリしたが、
「知らないわ」
と女言葉の日本語で答えると、
「男の中の男、という意味や」
とヤクザ映画を思い出す西日本イントネーションでアカイに教えられた。

アカイは
なぜ自分がこんなに正しい日本語を話せるようになったかを
英語でとうとうと語ってくれたが、
詳細は忘れた。

アカイは、
「イスタンブールには怪しい日本語で観光客に近づく俺みたいな奴が
たくさんいるから気を付けろ」、と懇々とアドバイスし、
「俺は奴らとは違う。アタシは男の中の男だもの。嘘つかない。
俺と会ったからにはあんたはもう安心していいのよ。
ところで、
ペルシャ絨毯を安く売るようここの知り合いに交渉してやってもいいが、
どうかしら?」
と、とても正しい日本語で言った。

ぼくは、トルコの男の中の男の言葉を信じて、
薦められた中で一番安かった、
カシミヤ100%だというスカーフを20トルコリラで買った。

7月19日-3 イスタンブールの水タバコ

2008年07月23日 | 風の旅人日乗
変に静まった店内に、男たちがずらりと並んで無言で座る。
テーブルの上にはトルコティーの小さなカップが並び、
何か、発言する者がいない、
退屈な会議をやっているようにも見える。

よく見ると、皆
大きなフラスコのようなものを両足の間に抱えて、
無心にタバコを吹かしているのだった。
ゴボゴボ、と理科の実験のような音が
店内のテーブルから聞こえてくる。
フラスコの中の水中から白くてきれいな煙が出ていて、
それを吸っているのだ。

携帯電話で仕事の話をしながら水タバコを吹かしているお兄さんに、
あろうことか、
ウインクされた。

7月19日-2 イスタンブールの絨毯横丁

2008年07月23日 | 風の旅人日乗
朝からべったりとくっついてクチャクチャしている
暑苦しいカップルたちに挟まれて、
爽やかに朝食を食べた後、
チェックアウトして荷物をフロント裏の小部屋に預け、
残り数時間のイスタンブール探検に出かける。

不気味なお墓が表通りに面して並んでいる
寺院の入り口のような回廊に入ると、
中には怪しい絨毯屋が立ち並ぶ空間が広がっていた。

インディアナ・ジョーンズのロケ現場に迷い込んだような迷路を進んでいくと、
そこに水タバコを吹かしているトルコ男たちが座っていた。

7月19日-1 イスタンブールの朝食事情

2008年07月22日 | 風の旅人日乗
昨日の夜は、酒抜きの健全な夕食後、あらためて街に繰り出し、
素敵な小径にテーブルを並べていたバーに入り、
ウエイターのお兄さん相手に、
ワインとウイスキーでグデングデンになった。
1人酒は深酔いする。

部屋に戻ってベッドに入り、
パソコンにダウンロードしていた5代目柳家小さんの
『時そば』を聞いているときに、
部屋のすぐ前のモスクから大音響でコーランが流れ始め、
時間的にその辺りから眠りに落ちたらしく、
状況設定不明でストーリー性の全くない、ひどい夢を見た。

ホテル・サルタナーメットの朝食は、屋上のテラス。
カップルが3組と、家族連れが2組と、
自分のテーブルの朝食の写真を撮っている1人の変な東洋人の男。
カップルは、どのカップルも初々しげな女性に、スケベったらしい男、
という組み合わせ。
どういうカップルなんだろ。みんな国籍不明。

今日も朝から天気がいい。
朝の散歩で通った公園のデジタル表示の温度計は、朝7時にすでに35度だった。
イスタンブール空港に行くまでの4時間ほど、
今日も、もう少しイスタンブールを楽しもう。

7月18日-7 イスタンブールのレストラン事情

2008年07月22日 | 風の旅人日乗
イスタンブールを歩いていて、ひとつ分かったこと。

ビールやワインを置いているレストランは、
ヨーロッパからの観光客を目当てにした、
ちょっとイヤラシイ店構えのレストランばかり。

地元の労働者とか青少年たちがたくさん席についていて、
ちょっと入ってみたい気持ちをそそられる食堂は、
決まってビールもワインも置いてない。

何軒かめでその理由を聞いてみたら、
敬虔な回教徒はお酒を飲まないし、
商売でも扱わないのだ。

そうだった。
かつて何かの教科書で、
そのようなことをお勉強した記憶がうっすらと蘇る。

本日の夕食は、潔くお酒を諦めて、
イスタンブールの庶民料理を楽しむことにした。
イスタンブールに限らず、トルコは野菜がとても美味しいね。


夕方の商いに出撃する、いい面構えの桃売りおじいに道を譲る。
3つばかり欲しいな、と思ったのだが、こちらには目もくれず歩き去った。



7月18日-6 イスタンブールで水を呑む

2008年07月22日 | 風の旅人日乗
夕食のレストランを探しがてら、裏道散策を続ける。
イスタンブールの裏通りには、ところどころ、要所要所に
こんな感じの水飲み場がある。
同じものは、トルコ南西部の都市、ボドゥルムでも見かけた。

近くの家の少年がバケツを持って水を汲みに来ていたり、
通りがかりお兄さんがサンダルを脱いで足を洗っていたり、
向かいのレストランのコックさんが水を呑んでいたりする。
いくつかある蛇口の一つの前に座って、ぼんやり考え事にふけっている人もいる。

日本からの旅の者も、喉が渇いたので、水を飲ませてもらった。
イスタンブールの味がした。

7月18日-5 イスタンブールでおばあさんを見る

2008年07月22日 | 風の旅人日乗
ビールのジョッキを置いて、再び裏通りを散策する。
いつの間にか夕方になり、裏通りの食堂街に活気がみなぎっている。
ついでだから、早い夕飯でも食うか、と
いろんなレストランを冷やかして歩く。

不思議なことを発見した。
目にしたサンプル数が足りないだけかもしれないが、
どのレストランも、どの商店も、表で働いている店員に女性がいない。
どの店も少年、青年、壮年、老年の、
『男』だけが客あしらいをしている。
回教って、そういうことなのかな?

とあるお店の2階の住居から、通りを見下ろしているおばあさんを発見。
密かにカメラを向けると、
ゆっくりとこちらを見て、無言・無表情のままで怒られた。
そういうことはやめなさいスペシウム光線を照射された。
申し訳ありませんでした。

7月18日-4 イスタンブールで猫を見る

2008年07月22日 | 風の旅人日乗
カフェ&バーで見ていた自分の足から視線を外して、
横を見ると、猫がいた。

雨を流す半円のくぼみのなかに身体をスッポリと入れて
惰眠をむさぼっている。
眠っている猫の横にキャットフードを置いていく人がいる。

この猫にとってはそれが当たり前のことなのだろうか、目を開けもしない。

このあと、イスタンブールの街中至るところに、
キャットフードに身体を取り囲まれたこの手の猫を見かけることになった。

7月18日-3 イスタンブールで足を見る

2008年07月22日 | 風の旅人日乗
ボスフォラスを見ながらブラブラ歩いたあと、
イスタンブールの裏街の、ある裏通りで、
『5時までビール半額!』の文字に足が勝手に吸い寄せられていき、
坂の途中にあるカフェ&バーのテーブルに付く。

よく冷えたビールを、まずは一気に、クイーっと呑んだ後、
ふと自分の足を見る。

だいぶ疲れてきてるなあ。

自分が何歳から歩き始めたかは知らないけれど、
ぼくの頭と身体を載せて、
少なくとも50年以上、この地球を歩いてきた足だ。

これまでに何足のビーチサンダルを履き潰してきたかも記憶は定かではないが、
ここ2、3年ほど履き続けているこのオーシャンパシフィックのビーサンだけでも、
記憶をたどると結構歩いている。
三浦半島、九州、蒲郡、沖縄、淡路島、座間味島、八丈島、四国、広島、
ニュージーランドのオークランド、ベイオブアイランド、クライストチャーチ、
オーストラリアのシドニー、メルボルン、ホバート、
アメリカのサンフランシスコ、ロサンジェルス、ボストン、ニューポート、
スペインのビゴ、マドリッド、
イタリアのサルディニア島、ミラノ、トリエステ、
スロベニアのポルトロシュ、ハンガリーのブダペスト、
イギリスのサザンプトン、ロンドン、
オランダのアムステルダム、
スウェーデンのイェーテボリ、
フランスのパリ、ブレスト、
ギリシャ領の小島、
トルコのエーゲ海沿岸の島々、
そしてイスタンブール、
・・・・。
2,3年でこうなのだから、50年間の間には、結構歩いたんだろうな。

自分の足にご苦労さん、と言いつつ、
自分の足を肴に、2杯目のビールを飲むことにした。

7月18日-2 イスタンブールで釣り人を見る

2008年07月22日 | 風の旅人日乗
荷を解くのももどかしく、ホテルの部屋を出て、
サルタナーメット通りに飛び出し、イスタンブール散策に出発。

ここのところ、特に仕事に追われているというわけでもないのに、
目的を持たずに、ただ街をブラブラする、という遊びから随分遠ざかっている。
なんだか、ワクワクするぞ。嬉しいぞ。

ごみごみとした、しかしとても活気に溢れる裏通りを抜けて、
ボスフォラスが見える船着場まで歩く。

ヨーロッパからの観光客で溢れる船着場には、
周囲の空気には全く染まらずに、
一群の釣りの人たちがいた。

桟橋に陣取るこの人たちの光景は、とても懐かしい。
この人たちの光景だけを切り取ると、そこは、日本の高松にもなるし、ニュージーランドにも、オーストラリアにも、ハワイにも、ボストンにも、サザンプトンにも、なる。
顔は違うけど、水辺に来ると、やることは世界中みんな一緒だ。
人類皆兄弟、というフレーズさえ、浮かんでくる。

昼ご飯がまだだったので、屋台のとうもろこし屋さんで、
1本1トルコリラ(約80円)の焼きトウモロコシと蒸しトウモロコシを、
1本ずつ買い、
この懐かしい光景をのんびりと眺めた。