8月27日・28日個人夏休み 三浦海岸

2013年08月29日 | 風の旅人日乗
8月27日、28日。
三浦海岸で、この夏初めて
自分のためだけの夏休み。



師と二人だけで、2日間、
ひたすら海と艇とたわむれることに没頭する。

海から上がった後は、2日とも、
三浦海岸駅前に移動し、
生ビールとホッピーと
刺身と焼き鳥で、
海にいたのと同じくらいの時間
ひたすらセーリング談義。

あー、楽しかった。

本日は、横浜の、ある大学まで行って
和船に詳しい先生から、
特別講義を授けていただくことになっている。
弁財船みちのく丸のレポート執筆準備。

日本の現代のセーリング関係者に
伝えたい! 伝えるべき!
と考えるテーマなので、
手を抜けない。

夜は、鎌倉で、
11月の航海準備の打ち合わせ再び。


2013年8月25日鎌倉

2013年08月26日 | 風の旅人日乗
朝から夕方近くまで、
鎌倉で、11月の打ち合わせ。

お昼は、鶴岡八幡さま近くの蕎麦屋さんで
この夏の新蕎麦を、辛味大根で。

夕方、葉山・森山神社のお祭り見物。
降り出した雨にずぶ濡れになりながら
のんびりと歩いて帰る。

寒くない夏の雨に濡れることをいとわず、
水たまりをわざと選んで歩いて
楽しそうにはしゃぐちびっこたちを見ながら、
子どもの頃、自分もそうだったことを思い出す。
本当は人間、雨に濡れたって構やしないんだ。


同じ日、
雨に濡れることをいとわない人ばかりが住む
ニュージーランドでは、



ある高性能ヨットが



初めてのテストセーリング。


カンティング・キールの取り付け。


ホールスパーニュージーランドのカーボンマスト


1mの固定式のバウスプリットにコードゼロをセットし、
そこからさらに1.5m伸びる突き出し式のバウスプリットから
ジェネカーを展開する

夜は、
弁才船の資料読み込みを再び。

それにしても学術論文って、
一般人が理解できないように、できないように、
難しい言い回しを選んで選んで書くことに
意義を見い出しているかのよう。

復元船みちのく丸に実際の乗ったときの、
江戸時代の海にタイムスリップして
セーリングしているかのような、
ドキドキ、ワクワクの胸の高鳴りが、
難解な文章で書かれた論文を読んでいるうちに、
どこかに消えていってしまいそうになる。


資料提供:船の科学館


資料提供:船の科学館

自分のレポートでは、
あの、弁才船でセーリングしたときの
重量感のあるワクワク、ドキドキを伝えられるのか。
うーん、プレッシャー。

2013年8月24日 葉山

2013年08月25日 | 風の旅人日乗
近くの海水浴場からマイクに乗って流れてくる、
安全指導放送などを聞きながら、
終日、この貴重な船に関する資料調べ。


photo by Ken Ando / Kazi

このタイプの日本のセーリング艇の
構造や性能について、
多くの学者さんたちが書いた
膨大で難しい論文を、ひたすら読み込む。



自分のような、
専門の研究者でもない立場の人間が
付け焼き刃的知識で、
分かったような、偉そうなレポートは
絶対に書いてはいけないのだな、
ということだけは理解できた。




とは言え、現在と次世代の日本のセーリングファンに
喜んでもらえるレポートにしなければ面白くない。
どんな立ち位置で、どんな内容にすればいいか、
一所懸命考え中。


photo by Ken Ando / Kazi

来週のどこかで、
この時代の日本のセーリング船を研究していらっしゃる
大学の先生の部屋にお邪魔し、
基礎知識の部分を
もう一度教わることにする。


現場や海上での仕事が多い
セーリングのハイシーズンなのにも関わらず、
この重いテーマの書き仕事を
引き受けてしまったので、

先週乗ったこの艇のレポート提出は、
一ヶ月先まで伸ばしてもらうことになった。


photo by Noriyuki Suzuki / Kazi

とは言え、
いつかは書かなければいけない状況は変わらず。


photo by Noriyuki Suzuki / Kazi

乗ってセーリングするだけでいいんだったら、
ホントに楽しい仕事なんだけど。


夜は、再来週の関西での海上講習の準備。

明日は、11月に予定している長い航海の
打ち合わせを、鎌倉で。

フランス・デザイン

2013年08月23日 | 風の旅人日乗
仕事で行ったシーボニアで、
フランスからの新デザイン艇を発見。



アーシャンボー27。
今月末か来月頭に
テストセーリングさせていただく予定になっている。



船首船底部のフォアフットあたりが、
とても興味深いカタチになっている。



どんなセーリングの味付けがされているのだろう?
楽しみ。

夏真っ盛り写真抄録2013

2013年08月13日 | 風の旅人日乗
夏の初めの某猛暑日。
学生時代大変お世話になったヨットとチームに
招待していただき、熊野灘、遠州灘、三河湾を帆走する。


photo by Ken Toyosaki

オランダ人設計の当時の新鋭艇も、
今は味わいの深い木造クラシックヨット。

学生時代は、とても触らせてもらえなかった舵棒。
いまは当たり前のように持たせていただく。
歳は取ってみるもんだ。


別の、ある猛暑日の2日間。
外房で、シャチ他海洋生物の生態観察。




最強の鯨類のしっぽで全身に海水をかけてもらい、
周囲の人々と一緒に喜ぶ。
でも、できれば、海の上にいるときには
この尾びれでひっぱたかれませんように、
と願う。




逆さまになって泳ぐからさかさくらげ。
実在するクラゲを指す名詞だったんだな。




水槽のガラスに鼻をこすりつける
不思議でコミカルな行動を取るセイウチ。
動きが速過ぎて、どうしても顔が入らず。



その他、いろいろ。










さらに別の猛暑日の2日間。
こんな人たちも参加するヨットレースに出るために


photo: Riviera Risort

伊豆・下田まで遠征して
相模湾を帆走する。


photo: Riviera Risort


また、別の猛暑日に。
東京深川で、こども神輿。



来年の本祭りに向けて、
大人たちはイメージトレーニング。

さらにさらに別の猛暑日。
北鎌倉の駅近く。



純和風の古民家を改装した食堂。
冷たいビールと発泡ワインで
窯焼きのピザをほおばりつつ、
次の航海の打ち合わせ。

いまのところ、
今年もいい夏。




再びみちのく丸に乗って、東京湾でセーリング

2013年08月06日 | 風の旅人日乗
8月3日と4日に
西洋型セーリング艇で相模湾を走ったあと、
8月5日は、東京湾ディズニーランド沖で、
再び弁財船みちのく丸に乗せていただき、
感動のセーリング。



弁才船の帆の向こうに、ディズニーシーの火山と客船



樹齢200年、岩手県産の杉から削り出されたマスト


左右方向は、まっすぐ。
前後方向に、軽いプリベンドが入る。



まるでレーシング・カーボンマストのような、
美しいセッティング。
削り出すときに意図的にこのプリベンドを入れるのだという。



舵軸上側のベアリング。木製



長ーい、舵柄。



船首



船尾



舷側



ハワイの伝統カヌーも使っているのと同じような
テークル部品。



20名以上の人たちが
チカラを合わせて帆を畳む。

この様子を見ていると
富嶽三十六景のうちの、
チカラを合わせて網を上げる
漁師さんたちが描き込まれている
この絵を思い出した。



ニッポン、だよね。

セーリング後、
タグボートに曵かれて有明埠頭に戻る。
遠くに、スカイツリー




みちのく丸は、明日
青森に向け東京を出港する。









2013年7月最終週駆け足日記

2013年08月02日 | 風の旅人日乗
7月25日、始発バスで三重県方面へ。
仕事の前に、お伊勢参り。

今回は初めて外宮から。






くりぬいた節は、こんなふうに埋めるんだね。

正宮


風宮(かぜのみや)。週末のヨットレースでみんなにいい風が吹きますように。


それから内宮へ。




参拝客でにぎわう表参道を少し外れると、凛とした空気の空間。神がこの気の中に宿る。


風日祈宮(かざひのひのみや)。週末のヨットレースでみんなにいい風が吹きますように。


風日祈宮橋からの眺め。
この森の中で一番好きな場所のひとつ。


あと2ヶ月でこちらが正宮になる。


お参りを済ませ、


急ぎ足で


向かう先は、


お約束の、おかげ横町の


このお店。


天照大神に献納できるのは、この銘柄のみ。


神様のおこぼれを、2杯ほど、いただく。

この日の宿は、その名も名高い伊勢の檜扇(ひおうぎ)荘。
総ヒノキ作りとのことで、建物全体から爽やかな匂いが漂う。
このあたりの海で取れる美しい檜扇貝からの命名なのかな。



部屋やお風呂や食事処から、
穏やかな英虞湾の風景を堪能する。




翌金曜から日曜早朝まで海の上で格闘したあとは、
夜が明けるのを待って名古屋から新幹線に乗って、
東京に戻る。
そのままお台場に行って、チームのみんなと一緒に
たくさんの人たちにセーリングを体験してもらう活動
Team Nishimura Project 親子体験セーリングイベント
(協力・HELLY HANSEN)の7月回の開催。



今回も11名ものスタッフが集まってくださり、
49名の大人たちと子どもたちに初めてのセーリングを楽しんでもらった。
HELLY HANSENさん、いつもありがとうございます。


29日の午前中は、
ニュージーランドで建造が進んでいる
こんなヨットについてメールでやりとりして、








午後からは東京に出て、
慣れない靴を履いてホテルで緊張の仕事打ち合わせ。
営業下手としては、苦しい汗をかきながら耐える時間。

30日はシーボニアのヨットで現場仕事。
これはまあ、得意分野なので無条件に楽しい。

7月31日。7月最終日、始発のバスに乗り、
朝一番の上野発の特急に乗って福島県小名浜に行き、
こんな船で、


写真:みちのく北方漁船博物館

セーリングを体験させてもらった。


photo/K.Ando, Kazi

長い舵柄で操船も体験。


photo/K.Ando, Kazi

ハワイの伝統航海カヌーの
ステアリングを思い出すような重さ。

ここでも、ハワイの伝統カヌーや沖縄のサバニと同様に、
たくさんのボランティアスタッフの方々の愛情と献身が、


photo/K.Ando, Kazi

千石積みの弁財船を精巧に復元したこの純木造船を、
実際に海を走ることができる船として
維持していくことを可能にしていた。


photo/K.Ando, Kazi

この方々の、この船に注ぐ愛情と献身に、
尊敬の念を禁じ得ない。


photo/K.Ando, Kazi


photo/K.Ando, Kazi

この船が今後も浮かぶ船でありつづけ、
次世代の日本人にもこの船を見せることができるよう、
自分にできる範囲のことでしかないけれど、
チカラになりたい。



本日8月2日はこれから鎌倉に出て、
この11月に予定している長距離航海についての打ち合わせ。

明日3日は相模湾を横断する海路で伊豆半島・下田に向かい、
明後日8月4日、同じコースで再び三浦半島に戻ってくる予定。