風の旅人 西村一広 Sailing Diary

海とセーリングだけの人生で考えたこと、悩んだこと、感動したこと、学んだこと、あれやこれや。

2013年10月23日 台風予想

2013年10月23日 | 風の旅人日乗
台風27号の行方が定まらず、
今日から金曜日までの週日の
海関係のスケジュールを、
念のためすべて流す。

自分は天候まかせの仕事をしているんだなあ、と、
今更ながらの感慨を抱く。

週末も、台風の進路次第で
4つの仕事の優先順位が複雑に入れ替わる。


©Japan Meteorological Agency

気象庁による進路予想では、
予想円はとっても大きくて、
台風27号は今週土曜日26日午前3時に、
瀬戸内海を通過中かもしれないし、
琵琶湖から日本海に抜けようとしているかもしれないし、
房総半島に上陸しているかもしれないし、
小笠原諸島に向かっているかもしれないし、
あるいはまだ、足摺岬の南、遥ーか沖合いで足踏みしているかもしれない、
ということになっている。

これでは、今の段階で週末の天気など
とても予想することなどできないな。
情報をアップデイトしながら対応していくしかなさそう。

ま、人間は自然には敵わないのが当たり前。


念のために、米国海軍&空軍の台風警告センター
の進路予想も見てみる。


©USAF USN Joint Typhoon Warning Center

こちらの予想を点で見てみると、
日本時間25日金曜日午後9時には、紀伊半島の南、遥か沖合い、
日本時間26日土曜日午後9時には、関東の東の、遥か沖合い、
を通ると予想している。

気象庁よりもずいぶん速いスピードで移動すると
読んでいる。
速いから、その分日本列島から少し離れたコースを通る
とも予想している。
台風を流す高層の風情報の違いなのかな。


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2013年10月21日 ロバート・レッドフォード

2013年10月21日 | 風の旅人日乗
昨日は、
雨でセーリングの予定が流れたので、
観たかった映画を観に、有楽町へ。

「ランナウエイ・逃亡者」
ロバート・レッドフォード監督・主演。


(C)2012 TCYK, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

あまり人気はないようで、
大きな劇場にお客さんは10人ちょっと。

映画を観始めた頃、最高に面白いと思った
「明日に向かって撃て」以来、
ロバート・レッドフォードのファン。

ロバート・レッドフォードが
あれ以来ずっと映画の仕事を続け
77歳になってもまだ現役で仕事ができているのは、
才能だけでなく、好きな仕事に打ち込む姿を
映画の神様が愛してくれているからでもあるんだな。
そう思った。

自分はセーリングの神様に愛されているかな?
才能のことは分からんけど、
あんた、ちょっと精進が足りねえんではねえのか?
映画館を出て、駅に向かいながら、秘かに反省。

その後、鎌倉のSさん宅に向かい、
セーリング話付き夕食。
楽しい夕食の間中ずっと、
頭の片隅でそのことを考え続ける。
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2013年10月20日 ミニキャット420エモーション

2013年10月20日 | 風の旅人日乗
苦手なパソコン仕事。

この夏に乗ったミニキャット420エモーション
というカタマランディンギーの、
試乗レポート書き。


photo by Noriyuki Suzuki / Kazi

少し風が足りなかったけど、
葉山沖で存分にセーリングを楽しませてもらった。


photo by Noriyuki Suzuki / Kazi

無理やりにチン(転覆)させて、
チン起こしも試してみた。


photo by Noriyuki Suzuki / Kazi

おっ、写真に撮ると、ちょっと、あの、
アメリカズカップで
大ピンチに陥ったチームニュージーランド
みてえでねすか?

このヨットは、分解して
バッグ2つの中に詰め込むことができる。
秀逸。


photo by Noriyuki Suzuki / Kazi

詳細は、11月5日発売の、Kaziで。
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2013年10月19日 セーリングスピード記録 65.45knots

2013年10月19日 | 風の旅人日乗
国際セーリング連盟公認の
セーリングスピード記録にはいろんな部門があるが、
やはり花形は、500m平均スピード記録で、
500mの公式コースを走り抜ける秒数を競う。



かつて大騒ぎされたのは、カイトボードが作った55.65kt。



この記録はとても破られそうにないと思われていた。

だけど、わずかその1年後に作られた現在の記録は65.45kt。
瞬間最大スピードは、67.76kt。
時速何キロに相当するかは、手元に計算器がないので、
67.76 x 1.852で計算してみて下さい。


Helena Darvelid / Vestas Sail Rocket

ウイングを、固定したカイトのイメージで使う
弾丸フォイリングヨット。

各々でも主役を張れる実力を持つ
ウイングとカイトをそろい踏みさせ、
それにフォイルを組み合わせたとなれば、
風を使った推力発生装置としては
現在のところの無敵のトリオだろう。





Helena Darvelid / Vestas Sail Rocket


こういうことに没頭する人生を送れている人たちが
羨ましい。
自分は、ほど遠い。
反省。
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2013年10月14日

2013年10月14日 | 風の旅人日乗
先週末、
大西洋横断レースに備えてトレーニングをしていたMOD70クラスが、
風速わずか15~20ktのコンディションで、転覆。


Yvan Zedda

トレーニング中で気が緩んでいたのか、
あるいは何かのアクシデントなのか、
パフが入っても、まったくセールを出していない様子が


Yvan Zedda

動画で確認されるけど、
この大ヒール角で長い時間安定して、転覆しないでいたのも印象的。

このサイズの大型マルチハル・レーシングヨットは、
まだ人類が完全に制御しきれていない領域にあるのかな。


Yvan Zedda


一方こちらは、
ボルボオーシャンレースにエントリーした
女子チームのVO65クラス。


Rick Tomlinson / SCA

参加資格獲得のための長距離航海を兼ねた、
トレーニング中。


Rick Tomlinson / SCA


Rick Tomlinson / SCA

これだけヒールしても、
ヘルムスマンの落ち着き方と舵の角度から、
艇をコントロール下において、
安定して走っている様子が見て取れる。


Rick Tomlinson / SCA


Rick Tomlinson / SCA

これまでの一般的な大型モノハル艇では、
こんなにヒールした状態で艇を波に乗せるのは
ほぼ不可能だった。

マルチハルに負けずモノハルも、
年々歳々、進化中。
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2013年10月12日 ラッセル・クーツが34th America's Cupについて語ったこと。

2013年10月12日 | 風の旅人日乗

www.americascup.com

Interview, by SportsPro Media’s David Cushnan.
Below is Russell Coutts' answer to one of the questions.

Q: As you were running ORACLE TEAM USA, how easy was it to separate yourself from what you were doing as a team and take an overview of how the event was going and how it was being perceived around the world?

Russell Coutts: Challenging – we obviously wanted the event to be successful. Deep down inside, I knew it would be successful once we got over the hurdles. I was saying before the final that I thought it was shaping up to become a great final between two very equal teams and, at the end of the day, that’s what people want to see.

The platform was spectacular, the boats were spectacular and the course area was close to perfect, in many ways, with fans being able to watch the racing close up and the spectacular backdrop. All of that was great. We just needed good competition between the teams, so as we look to the future that’s obviously the first key thing to address: we’re already in discussions with some of those potential teams.

We really want to increase the number of competitive teams. Past America’s Cups – I think the record was 13 teams, but I think only three or four were really competitive. We think the final this time showed that when you have competitive teams and compelling racing, that’s really what people want to see and what the athletes want as well – a competitive environment where you get lead changes and that suspense, which is such a great thing in sports where you’re never really certain of the outcome. That’s what we want to move towards: a group of competitive teams – whether that’s six or we can stretch it to, say, ten, in the next cycle, that’s the work that’s going on at the moment.

以上出典:www.americascup.com

SportsPro MediaのDavid Cushnan氏によるインタビュー全文は下記URLに。
http://www.sportspromedia.com/quick_fire_questions/russell_coutts_on_cutting_costs_losing_the_lawyers_and_the_future_of_the_am
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2013年10月10日 葉山に戻る

2013年10月11日 | 風の旅人日乗
パソコンとネットから離れた1週間が終了。

大西洋では、
来年の世界一周レースに参加する女子チームが
本格的なトレーニングを開始したもよう。


Volvo Ocean Race / SCA

大変だろうけど、
二度とない人生で、
貴重な経験になりそうだな。


Volvo Ocean Race
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2013年10月4日 カンティングキール軸の後傾角が意味するもの。

2013年10月05日 | 風の旅人日乗
10月2日に書いた、
カンティングキールの軸についての話の続き。

キールをカンティングさせる軸を
喫水線に対して後傾させると、


Farr Yachts Design

ヨットの実効排水量を減らし、
かつリーウエイを大幅に減らすことができる。
でも、
キールウエイトを軽くする方向にも効果出るので、
その分、復元力が減ってしまうという
マイナスファクターも同時に発生する。


Farr Yachts Design

これをさ、唐突ですが、
AC72のフォイルに置き換えて考えてみます。
まだ第34回アメリカズカップの後遺症に冒されているものでね。

クローズホールドのときに深く入れたC型フォイルを、
通常考える常識とは反対に、
つまり外にではなく内側にカンティングさせる。

また同時に、フォイルの前後振り角を
フォイル前縁に上向きの迎角を与える方向に、
つまりフォイルを前方向にレーキさせると、
ちょうどこの図のカンティングキールのようになる。

モノハルと違って、
ここに発生するチカラは、
AC72の風下側のハルにだけ作用するのだから、
風下側のハルを浮き上がらせるチカラ、
つまりモノハルの場合とは反対に
復元力を増すチカラになり、
かつ、ハルをフォイリングさせるための
強い浮揚力も生み出す。

さらに、フォイルのこのエリアは、
フォイルの先にあるウイングレットよりも大きいから、
合力としてはリーウエイを減らす方向にチカラを発生し、
つまり艇を風上方向に押し上げる。

このことは、第18レースでオラクルUSAが、
フォイリングするハイスピード・モードでありながら、
フォイリングしていないチームニュージーランドと
同じ高さを保って、風上に並び、
障害物ラインに到達する前までにチームニュージーランドを押え込んだ、
あのポートタックのクローズホールドで、
私たちが見たことと、重なってきませんか?









それにしても、当たり前のことだけど、改めて言うが、
スピットヒルは、この高速艇でも、
この僅か10数秒のシーンだけを見ても、
相手のミスを突いてモードを変え、
あるいはモードを合わせ、
すごく際どく艇を走らせてるなあ。上手だ。


これまでのボルボオープン70では、
カンティング軸は喫水線に平行でなければならない
という規則があったが、
次回のボルボオーシャンレースに使われる
ワンデザインクラスのボルボオープン65では、
カンティング軸に5°の後傾角が付けられる。


Rick Tomlinson / SCA

このことだけでVO65は、
次回のコースでシミュレーションした結果、
前回までに使われたVO70よりも、5ft短く、
重さ/長さ比で重く、復元力も小さいのに、
VO70とほぼ互角のスピードで地球を回れるのだという。


Rick Tomlinson / SCA

ボルボオーシャンレースよりも
アップウインドが少ないレグを走る
オープン60クラスでは、
カンティング軸の後傾角は8°というのが
一般的らしい。


Hugo Boss Open60


フォイルの研究の発達は、
モノハル艇のセーリングをも変えようとしている。


Farr Yachts Design

新しい時代のセーリングを学び、
かつそういうヨットに実際に乗ることを怠っていたら、
そのうち、ヨットに乗れないヨット乗りになるな。
気をつけよっと。
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2013年10月3日 翼走のこと、再び。

2013年10月03日 | 風の旅人日乗
なかなか第34回アメリカズカップ後遺症から
抜け出せない。

考えてみたら、チームニュージーランドは、
AC72のクラスルールを精査し、
ダガーボードのマキシマム・サイズについてのループホールを見つけ、
AC72をフォイリングさせる可能性に
早くから気がついていた。

彼らは1号艇を建造中の2011年後半、
ずっとSL33でフォイリングのテストをしていた。


Sail-World

オラクルやアルテミスが早くからフォイリングの可能性を
捨てていたのと好対照だった。

なのにね、そのフォイリングで最後はやられちゃった。

チームニュージーランドの予算は、
オラクルUSAの予算の3分の1。
予算に余裕さえあれば、
試してみたいこと、作ってみたいもの、
たくさんあっただろうな。
悔しいだろうな。


Emirates Team New Zealand
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2013年10月2日 カンティングキール

2013年10月02日 | 風の旅人日乗
ニュージーランドの若いヨットデザイナーに、
カンティングキール艇のデザインのことで
少し相談する必要が出てきたので、
その前に、
夜中に起き出して
最新のカンティングキールの機構をお勉強。


Fine/Marine

マルチハルのフォイルだけでなく、
モノハル艇のフォイルの理論と技術も
日進月歩の様子。


Farr Yachts Design

モノハルのキールフィンの役目は、
下にぶら下がっている鉛を支えることと、
リーウエイを押さえることの、
2つだけではなくなってきている模様。

ついでに、
来年のボルボオーシャンレースで使われる
ワンデザインVO65では、
ダガーボードの上げ下げを
ハリヤードとダウンホールで行なうシステムにして


Farr Yachts Design

ストラットを含むあの複雑な機構を排除したことも知る。
これは朗報。
より一般的なヨットにも流用できるシステム。

雨の音を聞きながら、いい勉強ができた。
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2013年10月1日 第35回アメリカズカップ挑戦者代表が決定。

2013年10月01日 | 風の旅人日乗
かねてより噂されていた、
オーストラリアのハミルトンアイランド・ヨットクラブの
第35回アメリカズカップへの挑戦が
正式に発表された。

同時に、同ヨットクラブが
第35回アメリカズカップの挑戦者代表に決定した。

下記が、現アメリカズカップ保有ヨットクラブの
ゴールデンゲイト・ヨットクラブが発表した文書。

GOLDEN GATE YACHT CLUB
1 Yacht Road – On the Marina San Francisco,
California USA 94123

Australia’s Hamilton Island Yacht Club Confirmed
as Challenger of Record for 35th America’s Cup
San Francisco (September 30, 2013) –

Hamilton Island Yacht Club (HIYC),
located on the edge of the Great Barrier Reef in Queensland, Australia,
has challenged for the 35th America’s Cup.

HIYC’s challenge has been accepted by the Golden Gate Yacht Club,
which remains the Defender and Trustee of
the world’s oldest international sporting trophy after its team,
ORACLE TEAM USA owned by Larry Ellison,
won the 34th America’s Cup in San Francisco last Wednesday.

For the past three decades HIYC has run Audi Hamilton Island Race Week,
which has become the largest annual regatta in Australia
with some 200 offshore yachts competing in recent years.

HIYC is led by Australian winemaker and sailing legend Bob Oatley,
whose succession of yachts named Wild Oats
have dominated ocean racing in Australia for years,
including having won six of the last eight Sydney-Hobart races.

An Australian team led by Mr. Oatley won the last Admiral’s Cup,
widely regarded as the world’s top prize in ocean racing.

The challenge was filed by Mr. Oatley and his son, Sandy,
on behalf of HIYC shortly after ORACLE TEAM USA won
the thrilling deciding final race in the 34th America’s Cup
against Emirates Team New Zealand on San Francisco Bay
on September 25th.

“We are delighted to have Hamilton Island Yacht Club
and the Oatley’s leading Australia back into the America’s Cup
for the first time since 2000,”
said GGYC Vice Commodore and America’s Cup liaison Tom Ehman.

“Hamilton Island’s challenge was filed on the day
Australia was celebrating the 30th anniversary of Australia II’s
historic win in the 1983 America’s Cup off Newport, RI,
which ended New York Yacht Club’s 132-year reign as the Cup’s defender.”

“Given Australia’s previous success in the America’s Cup,
the Admiral’s Cup and Olympic yachting,
and as proud Australians, we think it is time for our nation
to be back in our sport’s pinnacle event,”
Mr. Oatley said.

“The recently completed America’s Cup in San Francisco
has revolutionized the sport for sailors and fans,
and we were excited to see how many Australians
played key roles on the teams and in the regatta organization.”

Vice Commodore Ehman added,
“The dates, type of boat, format and rules are subject to negotiation
between the Challenger of Record and Defender
following consultation with prospective challengers, venues, sponsors
and other stakeholders.

Both Clubs are keen to have multiple challengers,
as has been the norm since 1970,
and to cut campaign costs for all teams.

But first we must determine the venue, which,
under the America’s Cup Deed of Gift, is decided by the Defender.”

GGYC and HIYC expect to have a Protocol Governing the 35th America’s Cup,
including dates, venue, boats and other details,
agreed and published in the first few months of 2014.

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